「忘れられた『虐殺の記憶』」 

 「お昼をどうぞ」
 発掘の現場にいる人には誰にでも、分け隔て無く昼食がふるまわれていた。地主に雇われ、コンクリートの壁を作っている作業員にも声をかけていた。実のところ作業員とは、インディヘナ達にとって、自分たちの発掘をじゃまする立場の者である。だが、時に冷たい雨の降る山の中のこと、作業員達も生活のために地主に雇われたに過ぎない。彼女たちはそのことを十分に知っている。
  また、地元紙が伝えるところでは、発掘自体を妨害しようとする勢力もある。
 「元自警団員が家を1軒1軒まわり、遺族に署名させるための書類を配り歩きました。それによって、発掘調査を止めさせようとしたのです。」


コマラパ村の遺体発掘は、結局1200以上の穴を掘り、37体の遺体を掘り出した。しかし、ロサリーナ氏は、「コナビグア」の活動をするが故に巻きこんでしまったお父さんの遺体を見つけ出すことはできなかった。

 

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