昨日、中央市場でかっぱらいの男が売場の親父に袋叩きにされ、顔を血だらけにしていたことを思い出した。泥棒、強盗をする事もなく、その日々の暮らしを精一杯生きている人々が目の前にいる。彼らの存在はいったい何なんだ。
 「もしかしたら、彼らに襲われて、カメラを奪われるかもしれない」。いつも不安な気持ちでゴミ捨て場に足を運ぶ。ところが私のそんな気持ちは、いつも裏切られる。

暑さで、喉がカラカラの時、自分の飲んでいる水を差しだしてくれる人や、「どこから来たの。僕のお姉ちゃんの写真を撮ってあげて」。明るく声をかけてくれたりする子もいる。
 ゲストハウスに戻り、冷たい水シャワーを浴びてベットに横になる。火照りの残る皮膚に扇風機の風が心地よい。今、見てきたことを思い出す。暑くなりすぎた頭では冷静に考えることができず、時間だけが過ぎていく。

 
 


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