時間を切りとる写真は、待ってくれないのだ。できるだけ時間をコントロールする訓練が必要なのだ。もちろん時間だけでなく、撮影する時の状況を意識下でコントロールすることなのだ。
 そこまでは、ある程度簡単にできた。次に大きなハードルが待っていた。自分の感性を信じて、写真を撮り始めると、今度はその個々人の感性に疑問を持たせ始めたのだ。
 デイビッドは言う。人は生まれてから必ず何かの影響を受けているのだ。

  おそらく生まれた時から新聞、雑誌、映画、テレビ、チラシ…、いろんな映像媒体がある。一体、自分がビジュアル的にどんな影響を受けてきたのか。そのことを考える必要がある。自分の感性の源泉を探し求める必要がある、というのだ。
これは、頭の痛い問題であった。日本に生まれ育ってからこのかた、自分は自分の生き方を積極的に創造してきたわけではない。ある種、選択してきただけであるからだ。

   


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