Vol..134/2009/3
「みる(前編)」

 冒頭から唐突ですが、昨年から海外に出る機会が減っています。まあ、この世界的な金融危機にどういうわけか直撃され、取材の仕事(と発表)が激減しています。大企業や会社勤めの人には、それなりに保障はあるようですが、フリーランスでの生業は頼る所はほとんどありません。米国のGMなどには想像もできないほどの巨額の支援金(?)がもたらされるようです。日本でも大企業や中小企業にも、わずかとはいえ、支援がいくようです。タイに住む友人がメールを送ってきました。「大きく金が動くと貧乏人にツケが回ってくるのでは?」と。まさにそうです。
 まあ、好んでフリーランス(格好良くいうとインディペンダント)の仕事をしているわけですから、愚痴は言わないことにしています(この場を借りて言っているか?)。  しかし、この機会を前向きに考えて、これまでやってきた仕事を振り返って見ようと思っている。今更ながら、日本を出て外国で生活する機会があってよかったと思う。自分が生まれ育った環境を当然だと思っていたことが、実はそうでないことに何度も気づくことができたからだ。

 

ビルマのイラワジ河の岸で働く人びと(2003年) ─それだけだと今までのキャプション(説明書き)と変わりない。しかし、写真をよく見てみると、女性は頭の上に砂の入った籠を載せ、男性は籠を肩に担いでいるのである。一般的に、重たいものを持つときに、女性は頭上に、男性は肩から背中に担ぐ傾向があるようだ。
 


This site is developed and maintained by The Perth Express. A.B.N.29 121 633 092
Copyright (c) The Perth Express. All Reserved.