Vol..130/2008/11
「もし、平等ならば」

 そのビルマでは今も、タンシュエ上級大将が独裁的な実権を握っている。軍事政権国家ビルマでは、それこそ数え切れないほどの人権侵害が続いている。例えば、ビルマ北部のカチン州で15歳の少女が国軍兵士に強かんされた後、身元が分からないように遺体を損壊された状態で発見されたという情報も届いている。両親は通報の報復を怖れ、警察に届けることさえできなかった、とも。

 今回のビルマ訪問の主な目的は、すでに3ヶ月も前の話になるが、いわゆる「8888」の取材だった。今年8月の国際ニュースのトップは、もちろん北京オリンピックだった。世界中がこのオリンピックの開幕式に注目していた。しかし、この8月8日には、「もう1つの8月8日」があることを忘れてはならないのだ。  その8月8日とは、ビルマで1988年、前の独裁者ネウイン元大統領をその座から引きずり落とし、民主化運動が最高潮に達した日である。ビルマの人は、20年前のこの日を記念して「8888(ビルマ語でシッ・レーロン=4つの8)」と呼ぶ。

 
実弾の充填された自動小銃の前に立つと、緊張度が極限まで増す。「もし」を考えると、思考が停止し、身体の筋肉がこわばってしまう。
   


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