Vol..127/2008/8
「現地に入る意味」

 ほぼ半年ぶりにタイ・バンコクに入った。いつも泊まるホテルにチェックインする。定宿は、日本でいえば東京・歌舞伎町のど真ん中に建つようなところ。肌も露わな女性が立ち並ぶ歓楽街では、唯一のビジネスホテルといってもいい宿泊所だ。なじみのホテルのスタッフに声をかけ、宿泊簿に名前を書き入れる。念のため宿泊料を確認してみた。  やっぱり、そうか。予想通り、宿泊料金は値上がっていた。数年前には1泊550バーツ(約1700円)の宿泊料が、今回からは700バーツになっていた。それでもまだ「お馴染みさん料金」だという。他の客には900バーツを請求している、という。まあ、このホテルは、高架鉄道(BTS)の駅から歩いて1分というロケーションに加え、ラップトップを無料で繋げる無線ランがあるから、この値段でも我慢するしかない。
 いつも通り、遅い朝食の席で『バンコクポスト』を手に取る。バンコクポストは東南アジアでもトップクラスの英字新聞でもある。今日は、米国ジョージ・W・ブッシュ大統領のタイ訪問が紙面の一面を飾っていた。タイのサマック首相(昨年クーデターで首相の座を追われたタクシン前首相の傀儡とも揶揄されているが)と一緒に並んだブッシュ大統領の表情は、心なしか穏やかである。今年いっぱいで世界で最も強力で、強大な国のトップを退くためだろうか、以前のように「悪さ」を感じない。

 
週末旅行を楽しむタイの若者。観光地の一つではしゃぎながらデジタルカメラで記念撮影をする。 コンパクトカメラだけでなく、本格的な一眼のデジタルカメラを持っている若者も何人か見かけた。

 


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