Vol..127/2008/8
「現地に入る意味」

 そう、(原稿を仕上げている)今日8月8日は、中国国民念願の北京オリンピックが開かれる日である。世界中がそのオリンピックの開幕式に注目しているであろう。しかし、この8月8日には、「もう一つの8月8日」があることを忘れてはならない。     それはビルマで1988年、前の独裁者ネウイン元大統領をその座から引きずり落とした民主化運動が最高潮に達した日でもあるのだ。ビルマ人は20年前のこの日を記念して「8888(ビルマ語でシッ・レーロン=4つの8)」と呼ぶ。
 この8日、ビルマの反軍政と民主化に関心を持つ人は、世界のビルマ大使館や中国大使館前で抗議運動を起こした(中国はビルマ軍事政権を支える最大の支援国であるからだ)。私はというと、民主化デモから20年後の8月8日、ビルマ国内では何が起こるのか、或いは何も起こらないのか。それを確認するためビルマ国内に入っている。長らく行きたかったアフリカ・ナイジェリア行きの計画も中止し、中米エルサルバドル行きも諦め、そう、これまで通り、飽きもせずビルマ入りしているのだ。現地で何が起こっているのか、自分の目で見る必要があると思うからだ。なぜそこまで現場にこだわるのか。自分でもその理由が分からず、呆れている。


 
タイ側にあるモン民族の僧院。何を思うのか、男性が静に手を合わせ続ける。

   


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