「そんなもの、その男に払わせりゃいいじゃないか?なにもミミが体まで張って払う必要なんてないだろう?」
 「おまえは相変わらず平和な野郎だな。普通の銀行から借りた金とかじゃねえんだよ。悪い奴からツケでドラッグをもらってたんだよ。」
 「ドラッグってキャッシュで売ってもらうんじゃないの?」
 「まあ、初めのうちはな。そのうちミミみたいな女がかあちゃんだとわかると、連中だってバカじゃないから、ミミの男に好きなだけホイホイくれるようになるわなぁ。それで、返せなくしておいて、にっちもさっちも行かなくなってから、かあちゃんをこういうところでみっちり働かせるっていう筋書きだ。」

 「すると、ここのオーナーもドラッグを売っている人の一味なの?」
 「いや、関係ねえだろうな。ただ、連中だってばかじゃねえから、金の稼げない女には目をつけるわけねえよな。まあ、美人が狙われるってことよ。こういう商売をしている側にしたって、紹介してくる女がいい女なら、文句があるわけはねえしな。」
 珍しく気持ちを表に出して話すチャーリーの言葉を聞いていて、僕は胸の中にみるみる黒いものが広がっていくのを感じました。
 「なあ、チャーリー、ドラッグを売る奴ってこの街にはたくさんいるのかい?」
 「そうだな、この世界で有名なのは2人だろうな。」

   


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