そしてあわててトイレを済ませようとして、トイレの水に浮いている、昨日の夜ショルダーバッグから見えていた青いストローを見つけたのでした。

 「行くわよ、MORIO!」
 MADISONのせかす声をドアの外に聞きながら、僕は急いでトイレットペーパーをぐるぐる巻きにしてトイレの水の上に落とすと、そのままフタをして勢いよくストローごと下水に流しました。

 浴室のドアを開けて部屋に戻ると、僕は靴をはき、もう表に出て行ってしまったらしいMADISONを追ってバチェラーユニットの階段を駆け下りて行きました。

 やっと追いついて歩き始めた僕を、彼女は気持ちよさそうに深呼吸してから振り返りました。
 「MORIO、わたしあなたとつきあってもいいと思ってるの。それでひとつ聞いてもいいかしら? あなたそうなっても例の縫い目は入れ続けるつもりなの?」

つづく

 


This site is developed and maintained by The Perth Express. A.C.N. 058 608 281
Copyright (c) The Perth Express. All Reserved.