「実は、よく覚えていないんだよ。言い訳するようでいやなんだけれども、何しろ僕にとっては初めての女の子だったわけだし、いきなり図書館のロビーで裸になられたときには、アイコンタクトとか‘ズッ’とか感じる前に、もう僕のペニスがみっともないくらい反応しちゃってたんだよ。」
 「男と女の場合、アイコンタクトするかしないかって、結局、契約みたいなものだと思うわ。ほら、‘これからいっしょに罪を犯すのよ’みたいなね。それにしても、その図書館のロビーでやっちゃったってとこ、何回聞いても最高だわ。」
 ミミが気持ちよさそうに笑ってから続けました。

 「日本の女の子についても言えると思うの。最初にわりと簡単に裸になっちゃったりするから、あとで軽く見られてしまうのだと思うの。こっちの男って甘やかされることが好きだから、『キャー、ステキ』っていつでも追っかけてばかりいたら、そのうち、そのへんのつまらない男にまで‘おれって実はすごかったんじゃないか!’なんて錯覚されちゃって、気が付いたらせっかくあげ続けていた大切なエネルギーを全部よその女の子の方に持ってかれちゃいました、みたいな悲しい話、案外多いような気がするのよね。」
 話の後半、ミミの言い方に力が入っていましたので、ひょっとしたらミミ自身の体験を話してくれているのかも知れませんでした。 


   


This site is developed and maintained by The Perth Express. A.C.N. 058 608 281
Copyright (c) The Perth Express. All Reserved.