世の中、どう転ぶかわからないものです。翌日からそこで僕は清掃の仕事を始めることになりました。オーナーはそこのパブのほかにマッサージパーラーをやっていると言っていましたが、マッサージパーラーのことを知らなかった僕は、フルーツパーラーと同じような関係の店だと思い、「そのパーラーも掃除しますよ」とオーナーがスロットマシンで遊んでいる時に話してみました。すると「パーラーはすごく忙しいのが夜だけど、君はだいじょうぶか」と聞かれました。
 僕はパブとフルーツパーラーと両方きれいにする自信があったのですが、オーナーが「どっちか一つにしてくれ」と言っているみたいだったので、

最近果物もあまり食べてなかったし、こんな飲み屋で働いていたんじゃそのうち兄貴みたいにアル中にでもなり兼ねないと思ったので 「それじゃ、フルーツパーラーの方でお願いします」というと、オーナーは「確かにフルーツパーラーだよ。バナナもいっぱいだしな。」と言って手を叩いて喜んでいました。僕は何をうけてんだこいつと思いましたが、とにかくそっちの方がぜんぜんお金になったので、明日から行く約束をしてその日は、早くバチェラ−に帰りました。なんだか、自分の才能が認められてどんどんいいお店に上がっていくみたいで、その夜は少し興奮して眠れなかったのを覚えています。

   


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