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あなたの言いたいこと

Vol.196/2014/05


「日本にいる大切なふたりへ」


 お袋と姉貴に育てられてきた。父親は知らない。俺が3歳の時に家を出て行った。

 兄弟は、姉貴がひとり。2つ上で、おせっかいな性格。小3の時。熱を出して早退した時も家までおんぶしてくれた。「かっこ悪いからやめてくれ」と言っても聞かずに、30分もおんぶして、一緒に家に帰った。中1の時にいじめられてたら、俺の教室まで乗り込んで、助けに来てくれた。「そんなことをされたら、もっといじめられる」って言って追い返したけど、いじめてた奴らが姉貴にビビって、その後はもういじめられなくなった。

 高校の時、姉貴はバイトしてたから、しょっちゅう飯に連れて行ってくれた。調子こいて、金額の高いメニューをわざとオーダーしても、姉貴は嫌な顔一つしなかった。高校の卒業式の次の日、お祝いで10万くれた。「どこか旅行にでも行けば」と言ってくれたけど、パチンコで全部すった。これは、今でも姉貴には言っていない。

 お袋はずっと仕事をしていた。昼間は、近くの工場の事務。夜は、俺が小さい時は家で内職。中学になったら、近所の深夜営業の薬屋でレジ打ち。姉貴と俺に晩飯を食わせてから、8時頃に家を出る。夜の7時に「言ってきます」で別れて、朝の「おはよう」で顔を合わせる毎日だった。

 お袋は一生懸命働いて、姉貴と俺を高校まで行かせてくれた。高校受験の時、俺の希望する学校が私立だった。当時、私立と公立の違いがよく分からなかった俺は、ただ友だちが行く学校に俺も、とお袋に頼んだ。お袋は「お前の決めたことなら」と言ってそれ以上、何も言わなかった。結局、高3の終わりに俺の成績が奇跡的にも上がって、2つもランク上の公立に入学したけど、今思うとあの時のお袋はどんな気持ちだったんだろうか。

 余裕はなかった。でも、貧しいと感じたことは一度もない。飯だって、「ちょっと惣菜でも買って、簡単に済ませる」といったことはなかった。時間がなくても、ぱぱっと何か料理して、食わせてくれた。高級食材の飯ではなかったかもしれないけど、なんか心がこもっていた飯をいつも食べていたような気がする。

 高校を卒業して、直ぐに車が欲しくなって、頭金をお袋に借りた。いつか返すからと言って、まだ返していない。就職したけど、実家にいたから金は貯まった。そして、今、オーストラリアにワーホリで来ている。つくづく思う。あなたたちのおかげで、俺は今、ここにいれる、と。お袋、姉貴、本当にありがとう。

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お袋と姉貴へ

毎日の生活、めちゃ充実しているぜ。ふたりにも経験させたいぐらい(笑)。俺、今のこの時間を無駄にせず、何でも一生懸命やってるよ。ふたりが作ってくれたようなもんだし。お袋も姉貴も、身体に気を付けて。

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<投稿者>ショウ 23歳 男性


「仕事を探している人へ」


パースエクスプレス4月号の「サラリーマン社会の産物(Vol.195)」の中の『“お金はもらえるもので、作り出すもの”といった感覚はゼロ』の意見に同感です。

 個人的な感覚ですが、与えられる側にいる人が、増え過ぎていると思います。座って待っているような人たちです。与える側の人が、本当に少なくなってきていると感じているのは、自分だけではないと思います。

 日本は便利な国です。離れているからこそ、更に感じます。でも、その便利さに甘えて、与えるといった意識が薄らいでいるのでしょう。それが、仕事への姿勢にも反映していると思います。お給料はもらうもので、作るものではないといった感覚です。

 父は、自営でした。口癖のように「サラリーマンはいいよなぁ」と言っていました。ただ、今年の2月、ソチ・オリンピックを観ながら「このままでは、日本はもっと“弱い”国になるぞ」とも言っていました。理由は、「個人の意識が低下」して、「自分で何とかするといった根本的なところが欠如している」と言っていました。「そういう意識はスポーツには顕著に表れる」とも漏らしていました。

 もし「もらえるものをもらって、言われたことだけやっていればいい」、「オージーみたいに仕事は5時に終わらせて、さっさと家に帰る」といった姿勢だったら、戦後の日本の繁栄はなかったと思います。今の便利な日本は、なかったでしょう。

 仕事を探している人へ。日本でも、オーストラリアでも、「会社やお店の売上げをあげて、自分の給料分ぐらい出す」といった姿勢を見せられれば、どこの会社でも、店でも雇ってもらえると思うし、雇う側もそういう人を探していると思います。いかがでしょうか?

<投稿者>自営業 39歳 男性