「語学指導等を行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Programme/略称:JETプログラム)」の歓送レセプションが2023年7月20日、在パース日本国総領事公邸にて行われた。
JETプログラムとは、海外からの参加者が日本の、特に地方地域にて日本語以外の外国語指導や国際交流に従事するプログラム。日本の外務省などが主導して行われているこのプログラムの目的は、日本における外国語教育の充実や向上、そして地域の国際化、またプログラムを終えた参加者が母国にて日本文化の伝承などが挙げられている。
JETプログラムには、日本の各地小学校や中学校、高等学校で語学指導に従事する外国語指導助手(ALT:Assistant Language Teacher)、地方公共団体の国際交流担当部局等に配属され、国際交流活動に従事する国際交流員(CIR:Coordinator for International Relations)、そして地方公共団体に配属され、スポーツ指導等を行うスポーツ国際交流員(SEA:Spoets Exchange Advisor)の3つの職種があるが、本年度の西豪州からの参加者はALTの15名となっている。
取材協力、情報元:在パース日本国総領事館
JETプログラム参加者をはじめ元参加者や、激励に訪れた西豪州の政府関係者や日豪のビジネス関係者など100名を超える人が招待された歓送レセプションでは、内藤康司パース日本国総領事のはなむけのスピーチを皮切りに、Dr Tony Buti西豪州教育・先住民問題・市民権多文化大臣の代理としてMatthew Swinbourn法務・選挙関係大臣政務官兼鉱業石油・エネルギー・矯正サービス・産業政務官が激励の言葉を贈り、また、JETプログラム同窓会組織の西豪州支部『JET Alumni Association of WA』からプロジェクターを使って、帰国後日本で経験したことを当地西豪州で活用するための同会の活動内容が紹介された。
昭和62年(1987年)度に開始されて以来、西豪州からの参加者は540名に及ぶ。スピーチにて参加者に「日本とオーストラリアの架け橋となってほしい」とエールを送る内藤パース日本国総領事。
当レセプションに参列したJETプログラム開始時(昭和62年度)に西豪州から参加した元JET参加者を紹介しつつ、新規参加者の日本での活躍を祈るとともに、また「日本での経験を帰国後も活かすことを願う」と歓送のメッセージを送るSwinbourn氏。
2023年度の西豪州からの参加者は15名(レセプションには14名が参列)。それぞれ氏名と西豪州と姉妹都市関係にある兵庫県を含め、北は北海道から南は九州までの配属地を発表した(写真上)。新規参加者と内藤パース日本国総領事夫妻はじめ来賓との記念撮影(写真下)。
JETプログラムを終了した卒業生有志を中心に構成された同窓会西豪州支部『JET Alumni Association of WA』の人たちが、同支部が主催する日本文化紹介イベントなどの活動内容をプレゼンテーションした。
レセプションには、JETプログラムに参加した帰国者たちも多数招待された。帰国者が日本の理解者として日本文化を紹介するといったことは日本政府が掲げるJETプログラムの目的の一つで、またその延長線上にはそれぞれの国で日本語学習を働きかけることも期待されている。写真上は、帰国者が新規参加者にはなむけの言葉をかける。写真下は、新規参加者と帰国者、内藤パース日本国総領事夫妻と来賓との記念撮影。
JETプログラムは、「語学指導等を行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Programme)」の略称で、日本国総務省、外務省、文部科学省及び一般財団法人自治体国際化協会(CLAIR)の協力の下、地方公共団体が主体となって実施している国際的人的交流事業。外国の青年を招致して地方自治体等で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図る。
昭和62年度(1987年)にアメリカ合衆国、英国、オーストラリア連邦、ニュージーランドの4カ国から848名の外国青年を招致してスタートしたJETプログラムは、2019年には5,761人まで事業は展開。これまでに総計75,000人以上が参加し、2023年には世界77か国から招致している。西豪州はプログラム初年度から参加者を日本へ送り出している。
45都道府県と18政令指定都市を含む約1,000の地方公共団体等(任用団体)が参加者を受け入れ、事業主体の地方自治体は、知事や市町村長等が自主的に定める配置活用計画によって参加者の具体的な配置やその活用を行う。
【JETプログラム・ウェブサイト】http://jetprogramme.org/ja
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