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速報!長いプレシーズンを経て“やっと”Aリーグ2021-22新シーズンが開幕!



<「8」と「顔写真」のポスターで背番号8番の太田宏介を応援した多くの日本人サポーター。試合後、そのサポーターたちと記念撮影する太田>
 

開幕に向けてのトレーニングや準備期間が18週間、4ヶ月以上のプレシーズンだった。昨シーズンの最後の試合が6月5日だったので24週間、6ヶ月ぶりの試合となる。コロナ禍中、州境が閉ざされていたためAリーグレベルのチームとの練習試合も一切できなかった。ぶっつけ本番の試合と言ってもよかった。
 

<Aリーグを知る記者の視点 A League Football Journalist’s Point Of View>
Aリーグを知る記者の視点から更に詳しくパースグローリーの選手紹介や試合結果についてお届けする。

 

2021 – 22シーズンAリーグ パースグローリー試合結果
Round 1(2021年11月20日)
Perth Glory 1 – 1 Adelaide United 会場:HBF Park

 
パースグローリーの先発イレブンは昨シーズンから半分入れ替わるも、主力で活躍する背番号8番の太田宏介の名前はこの日もスターティングリストにあった。スタジアムはクラブのレギュラーシーズン2番目に多い17,198人の観客で膨れ上がる。サッカーファンにとっては待ちに待った開幕戦と、元イングランド代表のDaniel STURRIDGE効果も観客の動員を後ろ盾にした。

最初のシュートはAdelaide United。前半14分にはポスト直撃のシュート。その後、敵陣で攻撃を続け、攻勢を強めるAdelaide United。そして、グローリーが試合勘を取り戻す前にAdelaide Unitedが先制に成功する。

グローリーの最初のシュートは前半30分、背番号21番のAntonee BURKE-GILROY。続いて、太田からのFKのセカンドボールをキャプテンのBrandon O’NEILLがミドルシュート。その後もグローリーはボールをキープする時間が長くなると、迎えた後半40分。背番号9番のストライカー、Bruno FORNAROLIがセンターサークル付近でボールを受け、ゴール正面に向かってドリブル。そして、ボールまで約25mの位置で右足を振り抜いた。ボールは左ポストをかすめ、サイドネットを揺らした。グローリーが追い付く。

後半は、2度のVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でスタジアムに詰めかけた多くのサポーターを混乱させた。1度目は後半4分にAdelaide Unitedのゴールが取り消され、2度目は後半10分にグローリーのゴールが取り消された。グローリーのゴールはBURKE-GILROYのショートからだったが、そのBURKE-GILROYへパスを出したFORNAROLIがオフサイドの位置にいたという判定だった。2つ以上もプレーを遡った判定にグローリーの監督、Richard Garciaもベンチで首を傾げた。

後半40分、この日のFORNAROLIの得点シーンにならぶぼどスタジアムが湧く。英国プレミアリーグのビッグクラブ、マンチェスター・シティやリバプールで活躍し、イングランド代表でもプレーしたDaniel STURRIDGEが交代選手としてピッチに姿を現した時だった。試合を決定づけるプレーには至らなかったが、けがにより約2年間も実践から遠のき、パースでもホテル検疫が明けてからチーム練習に参加したのも1週間足らずと、コンディションはこれからといった感じだった。

グローリーの2021-22シーズンの開幕戦は勝ち点を分け合った。グローリーはこれから約1ヶ月以上ものアウェイロードに出向く。先だって、先延ばしとなっていたFFA CUP(プレーオフ)のMelbourne Victory戦が11月24日、南オーストラリア州のMARDEN SPORTS COMPLEXで行われるが、年内のホームゲームは来年以降となる。

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【試合結果】
Perth Glory 1 – 1 Adelaide United
(ハーフタイム: 1 – 1)
会場:HBF Park/観客:17,198
得点:
<Perth Glory> Bruno FORNAROLI(40分)
<Adelaide United> Yengi(22分)

<パースグローリーのスターティング・ラインナップ>
背番号1. Brad JONES(GK)、背番号4. Luke BODNAR、背番号5. Jonathan ASPROPOTAMITIS(背番号2. Aaron CALVERに85分交代)、8. 太田宏介、9. Bruno FORNAROLI(背番号15. Daniel STURRIDGEに85分に交代)、10. Andy KEOGH(背番号7. Adrian SARDINEROに54分に交代)、背番号13. Brandon O’NEILL(キャプテン)、背番号14. Jack CLISBY、背番号21. Antonee BURKE-GILROY、背番号24. Pacifique NIYONGABIRE(背番号18. Daniel STYNESに54分に交代)、背番号29. Darryl LACHMAN
 

文:今城康雄(いまなりやすお)。パースの日本語メディア「The Perth Express」の代表兼、編集長。2005年のAリーグの開幕以来、リーグ公認のメディアとなっている「The Perth Express」のジャーナリストとしても、パースグローリーのホームゲームはほぼ全試合、記者席より取材を重ねてきた。2020年よりパースグローリー日本地区担当マネージャー兼通訳を兼務。

 
 
【参考】
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関連記事:いよいよ開幕、Aリーグ2021-22シーズン!その前にグローリーの昨シーズンを振り返る(後編)
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