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第29回 リスト&アンクルウエイト・エクササイズ アドバンス編

今号は、前月号同様にリスト&アンクルウエイトを使ったエクササイズのアドバンス編をお届けします。重さの負荷は変えずに、難易度の高いエクササイズで変化をつけています。挑戦してみましょう。

注意点
※重過ぎるウェイトは筋肉や関節への負担がかかり過ぎてしまうことがあります。軽いウェイトを使う代わりにエクササイズの難易度を上げて行ってみましょう。

 


ツイストVスナップ


♦エクササイズの目安 :各10回×2セット

ウエイトを両手首、両足首にセットし、仰向けの状態から片手、片足を交互に上げます。そして、なるべく高い位置でタッチします。お腹周りのエクササイズとなります。

〈ポイント〉

なるべく膝を伸ばし、エクササイズの強度をキープしましょう。

〈注意〉

お腹を縮め、腰を反らさないようにしましょう。

 


バランスプッシュアップ  


♦エクササイズの目安 :各20回×1セット

ウエイトを両手首、両足首にセットし、足と腕を肩幅以上に開きます。腕立て伏せを1回したら、片腕を地面に平行に真横に上げ、反対の足をそのまま同じく地面に平行になるとことまで上げます。そして、元に戻し、また腕立て伏せをしたら、今度は逆の腕と足を上げます。バランスを取りながら体幹のトレーニングとなります。

〈ポイント〉

腕と足を上げた際、体幹を使いながらバランスをとりましょう。

〈注意〉

転倒する恐れがありますので無理をせず、最初は腕と足の上げる高さを低めに設定しましょう。

 


キックボクシング  


♦エクササイズの目安 :1分×2セット

ウエイトを両手首、両足首にセットし、ボクシングの構えを取ります。そして、右、左とパンチを出したら、今度はキックを右、左と行います。全身のエクササイズとなります。

〈ポイント〉

リズムをつかみ、なるべく同じテンポで行いましょう。

〈注意〉

周りに人や物がないことを十分に確認して、注意を払いながら行ってください。

 

【前島イズム(1)】
〈今月のヒント〉

工夫次第で負荷を高めてエクササイズ


前号(10月号/Vol237)と今回のアドバンス編では、同じウェイトを使用しています。つまり負荷の重さは変えておりませんが、エクササイズの難易度を高めて強度を上げました。もう一つは、同じエクササイズをウェイトの重さを増やして行う方法もあります。どちらもエクササイズの強度を高めることができますが、その日の気分や身体の調子に合った方法で、継続してエクササイズを行いよう心がけましょう。

 

【前島イズム(2)】
〈今月の出来事〉

柔道の稽古を見学して


(写真右から)関根健寿西豪州柔道クラブヘッドコーチ、前島一貴氏、見上元太アシスタントコーチ。

 

先日、本誌9月号(vol.236)の独占スペシャルインタビュー企画でご一緒させていただいた柔道家、関根健寿さんの柔道の稽古を見学してきました。道場は、西豪州大学(UWA)校内にあり、子どもから国際レベルのシニア選手まで稽古に励んでいました。今回は、その見学から学んだ、他のスポーツにも参考になるヒントを紹介させて頂きます。

①ウォーミングアップの重要さ
子どもとシニアのクラスには稽古時間の違いはありますが、ウォーミングアップはどのクラスとも20~30分間行なっていました。私がコーチをしている体操競技に比べ、基本的に足が地面についている柔道では怪我のリスクが低いといった印象を受けますが、関節に負担のかかる競技においてのウォーミングアップやクールダウンは必要不可欠だと改めて実感しました。

②トレーニングの強度
常にやらなければならないことを自分で探し、積極的に練習に取り組むことは、どのスポーツも共通することだと思いました。

③スペース
体操競技などのように器具を使うスポーツと違い、柔道場はスペースがはっきりしているため、コーチの立場からも全ての選手を見渡すことができます。よって、統率の取れた空間と環境で、集中して稽古に取り組んでいると感じました。

④コミュニケーション
対人のスポーツである柔道でも、言葉を交わさず、最低限のコミニュケーションで練習は進められていきます。しかし、このコミュニケーションにより技術を教え合い、お互いに助け合うことになります。同じく個人競技の体操競技でも、このコミュニケーションを練習にもっと取り入れることが大切だと感じました。
今回、柔道の稽古を見学させて頂き、練習の進めた方、選手とコーチの関係、稽古場の雰囲気など、全てが私の体操とは違うことを肌で感じることができました。
 


 
▼このコーナーでは読者の皆さんからのエクササイズに関する疑問や質問をお待ちしています。
 
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前島 一貴 - Kazutaka Maejima

前島 一貴 - Kazutaka Maejima

1986年東京都出身。9歳の時に体操競技と出会い、25歳で第一線を退くまで体操一筋。中学生の時には体操種目の床で日本一に。名門日本体育大学の体操部ではキャプテンを務めた。2015年5月の西豪州体操チャンピオンシップで見事優勝。現在、体操クラブでコーチとして子ども達に体操を教える。パーソナルトレーナー有資格者。

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