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【パースエクスプレス・マガジン】今月のなやみちゃん「月経前症候群」


 
オーストラリアで生活することで日本では予期しなかったケガをしたり、病気になったりすることもありますよね。もちろん、そんな時は病院に駆け込むこともあるかと思いますが、英語の診察やカウンセリングで言葉の壁を感じたことのある方も少なくないはずです。このコーナーでは、パース在住の「なやみちゃん」の病気やけがを医師の診察の前に専門家が日本語でアドバイスを行います。

  私が日本語でご案内致します。
日本語医療センター/マネージャー 千綿 真美さん
〈日本語医療センター〉日本人通訳が常勤し、医師の診察を受けられる。また、海外旅行傷害保険でキャッシュレス・サービスも提供している。

 

 

ケース14: 今月のなやみちゃん「月経前症候群」

 

  なやみちゃん、今月は“どうなさいましたか?”具合が悪そうですが、お医者さんの診察の前にお話を聞きしましょう。

 

 
今回は生理前のイライラや、めまいについて相談しに来ました。

 

  そうですか…、排卵後(生理開始約14日前)あるいは生理前7~10日から生理開始までにみられる生理前の心理的あるいは身体的に起こる様々な症状を月経前症候群と言います。

 

 
様々な症状とは、どんな症状がありますか?

 

  ほとんどが生理開始とともに症状が軽快するものですが、よくある症状としては、理由もなく苛立つ、怒る、泣く、不安になるなど感情面での劇的な変化と、だるさやお腹の張り、乳房の張りと痛み、ニキビ、食嗜好の変化、常に眠たくなるあるいは逆に眠れなくなる、手足のむくみ、便秘や頭痛などの身体的なものが挙げられます。

 

 
原因は何ですか?

 

  はっきりとした原因は解明されていません。性ホルモンのレベルと脳内の神経伝達物質の変化とその相互作用によるとも考えられています。約80%の女性は何らかの月経前症候群を経験し、その約20~30%が日常生活に支障を及ぼす中度から重度の症状をもつと言われています。

 

 
治療方法はありますか?

 

  月経前症候群を完治させることはできず、主には対症療法となります。これは、その人によって違う様々な症状とその程度にもよります。運動をする、生理前は塩分・カフェイン・アルコール・精糖を控える、またビタミンB6、ビタミンE、カルシウム、マグネシウムなどのサプリメントなどがいくつかの研究結果で効果があると言われています。症状によっては、低容量ピルや鎮痛剤、抗うつ剤などの薬の処方がされることもあります。Evening Primrose Oil (桜草オイル)など、植物系の抽出物などが自然療法として効果があるとされていますが、どれもまだはっきりと医学的には証明されているものはありません。

 

 
実はいつも生理前、ボーイフレンドにも八つ当たりしてしまい。

 

  特に感情面での変化に関しては、ボーイフレンドや夫、パートナーや家族の理解とサポートが非常に大切です。一人で悩まず、助けが必要なことを説明して、理解してもらいましょう。それでは、お医者さんの診断を受けて、更にアドバイスをもらいましょう。

 

  では、なやみちゃん、通訳を致しますのでお医者さんに診てもらうため、一緒に診察室へ行きましょう。

 

【情報提供】
日本語医療センター
予約から診察、そして診察後のサポートも全て日本人スタッフが対応。医師の診察には日本人通訳が付き添い、日本語で安心して受診できる。海外旅行傷害保険加入者は医療費、通訳、薬や検査などの費用を全てキャッシュレスで受けられる(但し保険適応外ケースもあり)。

パース 日本語フリーダイヤル(予約):1800-777-313 
電話:08 9486 4733 
一般診察予約受付時間:月~金曜日8am~17pm 土曜日9am~12pm
住所:Level 1, 713 Hay St. Perth WA 6000 (Perth Medical Centre内) 
ウェブサイト:www.nihongoiryocentre.com.au







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