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特集:くらし

【パースエクスプレス・マガジン】パースのまちで みるお花たち Flowering in Perth

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花盛りのパース! 通学・通勤の途中、子どもを学校に送り迎えしている時、散歩やジョギングをしている時、目に飛び込んでくる花々に“ここはお花畑なの”と錯覚すら覚えませんか? バス停前の家の庭先に可憐に咲くお花や、オフィスの前の花壇に綺麗に咲くお花。子どもの学校のグランドに優雅に咲くお花や、歩道に鮮やかに咲くお花など。

パースでは一年中、まちでお花をみることができますが、晩冬から夏にかけてのこの時期は、特にどこでもお花をみることができます。今特集では、「パースのまちでみるお花たち」と題して、日常生活圏内でみられるお花を紹介します。

お花には“色”や“香り”、“姿”によって癒されるといった心理的効果があると言われています。ぜひ、“お花畑”のパースでその効果を体感してみて下さい!
 

情報参照元:FloraBase-the Western Australian Flora(https://florabase.dpaw.wa.gov.au) /Kings Park and Botanic Garden(www.bgpa.wa.gov.au)
写真提供:Akihisa Hiramatsu
 

 

パースのお花

パースを首都とする西オーストラリア州は、“花の都”と言われるほど多種多様なお花がみられることで世界的にも知られています。そのお花は、様々な自然環境に自生する野生のお花で、「ワイルドフラワー(Wildflower)」と総称されています。今回紹介する花々も、もちろんワイルドフラワーになりますが、中でも西オーストラリア州の固有種を取り上げました。

 
 

今特集で監修にご協力を頂いた
園芸家の平松顕久(ひらまつ あきひさ)さん

「園芸家になる前は、トータル20年ほど旅行会社に勤務していました。今の仕事に就くきっかけは、当地にて“ワイルドフラワー・ツアー”でガイドをするため、ワイルドフラワーを学び始めたことでした。そして、“絶世の美女と言われた「シバの女王」”のように美しく、幻のランとも言われている「Queen of Sheba Orchid」を見たことが大きな転機となりました」と話す平松さんは現在、世界的にも屈指の植物園「西オーストラリア・ボタニカルガーデン」にて園芸家として活躍。日々、植物園にて剪定や水やり、雑草の除去や植え替えなどの植物の手入れや、灌水設備の補修・設置などを行う。
 

近年スプリンクラーではなく、主流となっている点滴灌漑(ドリップ・イリゲーション)について説明する平松さん。


 

©Akihisa Hiramastu 平松さんの園芸家へのきっかけともなった幻のラン「Queen of Sheba Orchid」。写真は平松さんが撮影したもの。

 
 
 


まちでみるお花


お花の掲載順はオーストラリアにおいての通称のアルファベット順となっています。
 

ここでは、パースのまちでみられるお花、10選をご案内。西オーストラリア州の固有種となっています。
 

ここがポイント!

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固有種が多くユニークな生態系の西オーストラリア州は、園芸家にとっては魅力の地。その地の植物園は、当然人気の職場。その植物園にて働く日本人、平松顕久さん(西オーストラリア・ボタニカルガーデンの園芸家)から専門家ならではの知識を頂きました。お花をみる時、また違った見方ができるでしょう。参考にしてみて見て下さい!

 

■本誌お花の基本情報の表記について

例)バンクシア Baksia
バンクシア Baksia…オーストラリアでの通称
学名:Banksia ashbyi (バンクシア アシュビー)…学名(属〈genus〉 種〈species〉)
日本での通称:バンクシア…和名や日本での通称


 
●「通称」や「学名」について
情報参照元のFloraBase-the Western Australian Flora(https://florabase.dpaw.wa.gov.au)を基準としています。
 
●「学名」と「植物の分類」について
植物の分類は一般的に、大きい順に界(kingdom)・門(division)・綱(class)・目(order)・科(familia)・属(genus)・種(species)と表されます。学名は、国際植物命名規約の定める表記となっており、属(genus)と種(species)が明記され、最初の大文字から始まる一単語が『属』、小文字から始まる次の一単語が『種』となります。

 
 

バンクシア

Banksia

学名:Banksia ashbyi (バンクシア アシュビー)
日本での通称:バンクシア
 
枝先に密集してお花が咲き、満開になると大きなとうもろこしのような形になるバンクシア。開花が終わるとお花のあとに木質の硬い果実が成り、山火事の熱を利用して果実に付いている種を放出させるというユニークな性質を持っています。その果実の部分は加工後、工芸品として売られることもあります。
 

ここがポイント!

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「葉の形がユニークなのも特長の一つです。また、毛細血管のように張り巡らされた細かな根っこは、オーストラリアのような乾燥地帯でもより多くの水分を地中から吸収するためです。そのため、雨量の少ない地域でも育つことができるタフな植物です」

 
 
 

ブルー・レシュノルティア

Blue Leschenaultia


©Akihisa Hiramastu

学名: Lechenaultia biloba(レシュノルティア ビローバ)
日本での通称:初恋草
 
日本では初恋草で知られているこのブルー・レシュノルティアの澄んだ青花は他の植物とは異なり、魅惑的な印象も与えます。同属ですが、『種』が異なるformosa(フォルモサ)は赤い花を咲かせます。
 

ここがポイント!

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「同『属』で『種』が異なるLechenaultia macrantha(レシュノルティア マクランサ)は、希少種の花輪(リース・フラワー)として知られています。このブルー・レシュノルティアは、比較的生命力も強く、スワン川周辺などの公共の場でよく見かけることがあるでしょう」

 
 
 

ボトルブラシ

Bottlebrushes

学名:Callistemon ‘Kings park special’(カリステモン ‘キングスパークスペシャル’)※’ ‘は栽培品種名
日本での通称:ブラシノキ
 
花の房がボトルを洗うブラシに似ているので、ボトルブラシやブラシノキ(ブラシの木)と呼ばれています。このお花は植物の分類上、『属』でCallistemon(カリステモン)とMelaleuca(メラルーカ)に分けられますが、雌しべの形状に違いがあります。オーストラリア原産の常緑低木で、街路樹に濃赤色の花を咲かせているのが印象的です。
 

ここがポイント!

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「西オーストラリア州で見られるボトルブラシのほとんどがカリステモンの種類です。東側のオーストラリア広域ではメラルーカで統一されようとしていますが、西オーストラリア州では、glaucusphoeniceus(『種』)の2種類のカリステモンが自生しています」

 
 
 

エバーラスティング

Everlasting

学名:Rhodanthe chlorocephala(ローダンセ クロロセファラ)
日本での通称:エバーラスティング(ハナカンザシ)
 
このエバーラスティング(Everlasting:永遠)は、その名の通り、自然のままの色や形が永遠のごとく長持ちするお花と言われています。パースから北部により多く群生し、ピンク色の他にも白色や黄色などの色とりどりの花を咲かせ、その美しい花々が広がる風景はエバーラスティング街道と言われています。
 

ここがポイント!

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「ペーパー・デイジー(Paper Daisy)とも呼ばれ、触れると紙のようにサラサラと乾燥した花びらが特徴的です。土壌を選ばず、水も週に一度与えれば十分なため、家庭栽培にも向いていますね。また、種はその場に落ち、自然と発芽するため、毎年同じ場所に咲くのも特徴です」

 
 
 

ジェラルトン・ワックス

Geraldton Wax

学名:Chamelaucium uncinatum(カメラウキウム ウンキナツム)
日本での通称:ワックス・フラワー
 
パース周辺からジェラルトン地域(パースから北に約400km)の間のエリアにて、主に自生し、ワックス(Wax)を塗ったような光り輝く小さな花を多く咲かせます。日本でもその見た目からワックス・フラワーと呼ばれていますが、ロウ細工のようだと形容されるほど光沢が綺麗なお花です。
 

ここがポイント!

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「この花は、とにかく環境に適応できる強い性質を持ち、手入れをせずとも様々な場所に咲かせることができる花です。ピンク色以外にも白色の花を見ることもあるでしょう。実は、ユーカリと同じフトモモ科(Myrtaceae)のグループとしても知られています」

 
 
 

ハート・リーフ・フレーム・ピー

Heart Leaf Flame Pea

学名: Chorizema cordatum(コリゼマ コルダツム)
日本での通称:ヒイラギマメ
 
分類の『種』には、ラテン語のcordatum(意味:心臓の形の)が名付けられていますが、オーストラリアでの通称にそのハート(Heart)と、“火炎”という意味のFlameで、葉の形状や花の色などが示されています。また、マメ科(Fabaceae)の植物として特有の蝶形花を咲かせます。
 

ここがポイント!

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「一般的なオーストラリアの庭には高木もあるので、どうしても日陰の部分ができてしまいます。ハート・リーフ・フレーム・ピーは、その日陰でも育ちやすく、低木なので高木間の庭木としてもよく栽培されています。郊外のユーカリが群生している砂地のブッシュで咲いている姿を目にすることもあるでしょう」

 
 
 

カンガルー・ポー

Kangaroo Paw

学名:Anigozanthos manglesii (アニゴザントス マングレッシ)
日本での通称:カンガルー・ポー
 
西オーストラリア州の州花になっている花です。カンガルーの前足(ポー/Paw)に花が似ていることからこの名前が名付けられています。赤色、黄色、緑色、オレンジ色、白色、黒色など様々な色のカンガルー・ポーがが存在しますが、これらの原種の他にも交配によって育成されたいつくもの品種が存在します。
 

ここがポイント!

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「人工交配が盛んなカンガルー・ポーの原種は、11~12種類存在しますが、ブラック・カンガルー・ポー(学名:Macropidia fuliginosa)は他のカンガルーポーとは交配できないただ一つの原種なんです」

 
 
 

ピンク・ライス・フラワー

Pink Rice Flower

学名:Pimelea ferruginea(パイメリア フェルギネア)
日本での通称:ピメレア
 
ピンク・ライス・フラワーは、日本ではピメレアとも呼ばれ、特長は小さな花が集まり、こんもりと丸くなっていて、その集合体が大きな一つの花のようにみえることです。同じパイメリア属の花では、白色のお花を咲かせるものもあり、オーストラリアとニュージーランドが原産の常緑低木です。
 

ここがポイント!

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「元々は沿岸部に自生するお花で、比較的容易に咲きます。パース周辺の各自治が道路わきの花壇などにも利用しているお花として見ることもあるでしょう。家庭栽培では、手入れも簡単で、開花後は多少剪定が必要となる程度です」

 
 
 

シルバー・プリンセス

Silver Princess/Gungurru(ガンガルーはアボリジニの言葉)


©Akihisa Hiramastu

学名: Eucalyptus caesia subsp. magna(ユーカリプス・カエシア<亜種:マグナ>)

日本での通称: ユーカリ
 
ユーカリプスは1,000種類以上もあるオーストラリア原産の樹木。乾燥地帯の緑化やパルプの原料、精油が医薬品として、またコアラの食料として知られています。その中のカエシア(caesia『種』)はラテン語の「caesius」からきていて、明るい灰色を意味し、芽や蕾、茎の灰色がかった見た目からそう名付けられました。
 

ここがポイント!

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「ユーカリプスは、極度な乾燥地帯や山火事といった過酷な自然環境下でも、リグノチューバ―(Lignotuber)と呼ばれるデンプンと休眠状態の芽を蓄えている球状に似た塊を土中にもつため、上部が枯れた時でもそこから新芽を出して自生することができます」

 
 
 

ワトル

Wattle

学名:Acacia pulchella(アカシア パルチェラ)
日本での通称: アカシア
 
黄色い球状のふわふわの花を咲かせ、日本ではアカシア、またはミモザ(Mimosa『属』)と呼ばれていますが、本来ミモザはオジギソウを指します。年間を通してほとんど降水が無い砂漠にも自生し、オーストラリアでは毎年9月1日は「Wattle Day」と呼ばれ、春の始まりを祝います。
 

ここがポイント!

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「ワトルの中でもゴールデン・ワトル(Golden Wattle、学名:Acacia Pycnantha)はオーストラリアの国花としても知られていますが、実はそのワトルは西オーストラリア州には生息していません。西オーストラリア州にあるワトルは、同属のものですが他の種類のものとなります」

 
 
 



 
買い物や散歩中に「この花、よくみるね、なんていうお花?」と思った方、多いと思います。でも…、実はそのお花は外来種だったということも多そうです。今回は、お写真での紹介とさせて頂きます。

「外来種」とは

もともとその地域にはなかったのに、人為的に他の地域から入ってきた植物のこと。今特集では元来、オーストラリアで自生していなかった植物を指します。

 
 
 



 


 

パースのまちなかのお花たちはいかがだったでしょうか?こちらでは、西オーストラリア州のお花たちが更にたくさん、キングス・パークのボタニカルガーデンでみることができることをご紹介します。

 

 

日本語ワイルドフラワーツアー
毎年開催される「キングス・パーク・フェスティバル(例年の開催期間は9月1日~30日)」のハイライトは“ワイルドフラワー”ですが、そのフェスティバルの一貫として「日本語ワイルドフラワーツアー」が催行されています。今特集の監修でもご協力頂いた西オーストラリア・ボタ二カルガーデンの日本人園芸家、平松さんがそのツアーを行っていますが、今回はそのツアーで案内されたお花の一部も紹介します。

 

園芸家
平松顕久(ひらまつ あきひさ)さん

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西オーストラリア・ボタニカルガーデン(植物園)に所属し、植物園でのお花の管理をする園芸家。今特集では、パースのまちでみれるお花についても解説して頂きました。

 


「西オーストラリア州内でも地域によって異なる気候や天候があり、様々な環境の中、花にもそれらの自然環境に適応するか否かといった属性があります」と説明する平松さん。

 


ボタニカルガーデンの入り口には、季節ごとのお花で彩られる花時計が来園者を出迎えます。

 


ボタニカルガーデン内のお花それぞれに添えてあるネームプレートには、オーストラリアでの通称、学名や科名(familia)、そして原産地が表記されています。見た目が違うお花でも元を辿れば同じ仲間だったりと、美しさだけでなく様々な角度からお花を楽しめます。

 


広大な敷地のボタニカルガーデンには、西オーストラリア州の地域別エリアや希少種を集めたエリア(造園)などがあり、多くのお花をみることができます。

 


スワン川とボタニカルガーデンを見守るかのように大きくそびえ立つ樹齢約750年のバオバブの木。2008年、キンバリー地区から約3,200 kmの道のりを6日かけてこのボタニカルガーデンに運ばれてきました。樹皮には輸送の際についた傷があり、輸送の困難さが伺えます。

 


ボタニカルガーデン内に咲くお花たち。シルクのような肌触りが特長的なシルキー・エレモフィラ(通称:Silky Eremophila/学名:Eremophila nivea)〈写真左〉。3枚の紫の花びらを咲かせるパープル・フラッグ(通称:Purple Flag/学名:Patersonia occidentalis)〈写真右〉。
 


ご紹介いたしました『パースのまちでみられるお花たち』はいかがだったでしょうか?皆さんも当ページを参考にパースのお花を楽しんで下さい。
パースエクスプレス・マガジン編集部


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