オーストラリアの政治の成り立ち
オーストラリア連邦政府の誕生
1788年にイギリスの船団が初めて上陸して以来、オーストラリアはイギリスの植民地として歴史を刻んでいきます。巨大な大陸はこの入植により6つの植民地に分けられ、それぞれが経済的な発展を遂げました。この6つの植民地が今の6州(ニュー・サウス・ウェールズ、ビクトリア、クイーンズランド、西オーストラリア、南オーストラリア、タスマニア)の始まりです。1850年には植民地政府法が制定され、各植民地はそれぞれ政府を持つなど自治が認められるようになりました。19世紀も終わりに近付くと、各地で連邦化の声が叫ばれるようになり、連邦化を行うか否かの投票が各地で行なわれます。そして1901年、6つの植民地から成っていたオーストラリアはイギリスから独立し、連邦政府が誕生しました。


現在、オーストラリア連邦は6つの州と
首都特別地域、北部準州で構成される。
元首と総督
元首とは、その国の国外に対して代表する人物のことで、三権(司法・立法・行政)に携わる資格を持ちます。イギリス連邦の一員であるオーストラリアでは、元首はイギリス女王となります。実際の国内での女王の役割は、オーストラリア政府が推薦し、女王から任命を受けた総督が女王の代わりとして行なっており、現在は退役陸軍少佐のマイケル・ジェフリー氏が連邦総督を務めています。また、各6州にもそれぞれ総督がおり、西オーストラリア州ではジョン・サンダーソン氏が州総督を務めています。
オーストラリア連邦政府のシステム
オーストラリアは、司法、立法、行政をそれぞれ独立した機関で行なう三権分立を基本とした政治システムをとっています。また、連邦政府だけでなく、各6州と北部準州、首都特別地域でも同様にこの三権分立のシステムが採用されています。
地方分権の色濃いオーストラリア連邦政府と州政府 オーストラリアは6つの植民地が合わさって1つの国になった歴史的背景を持つことから、独立当時から各州は強い自治権を持っていました。現在でも、連邦、州、地方自治体の単位で公務を行なっています。また、連邦政府は国防、外交、貿易、社会福祉、移民といった公務に対して、州政府は運輸、教育、保健業務等の範囲でと、それぞれ異なる分野での権限を持っています。近年、財務上の関係で連邦による州政府への介入が見られるようになったと言われていますが、連邦政府と州政府の協力の元、様々な公務が行なわれているなど、各州は今だ強い自治権を持っていると言えるでしょう。
主な公務主な公務
連邦政府
● 国防 ● 外交 ● 貿易
● 社会福祉 ● 移民 等
州政府
● 運輸 ● 教育
● 保健業務 等

 
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