大金は持ち歩かない、ひとりで夜道は歩かない


    日本人は大金(現金)やカードを持ち歩くことで知られているので、あまり持ち歩かないように心掛けましょう。一般的に人通りの多いところは安全とは言われていますが、夜道は決してひとりでは出歩かないこと。もし、見ず知らず人に何かを要求されても、怖がらずに「NO」と言いましょう。また、日本人の「レンタカーで観光スポットを訪れる習慣」は、車上荒らしの被害に繋がっています。ただそれは、「日本人だから」といって狙われるのではなく、(日本人が)車内の、それも外からよく見えるところに、カメラなどの貴重品を置いて車を離れる行為が、車上荒らしの格好の標的になってしまうのです。
最近では、犯罪防止のために防犯ベルを使用するといった対策もありますが、これは一概に賛成はできません。なぜなら、防犯用品を持ち歩くことは合法でも、正当な理由なしに使えば違法となってしまうからです(ほかの武器、たとえばナイフなどはもちろん違法)。私達がよくアドバイスすることの1つで、「もし、強盗に遭ったならば、自分への暴力的被害を防ぐために、金目のものは相手にあげてしまうこと」ということです。しばしば、防犯ベルは加害者を遠ざける対抗手段として使われていますが、それがかえって、暴行や強奪の被害を招いてしまう恐れもあるのです。
そこで、もし被害に遭ってしまったなら、まずは『222-111』に電話をすることです。生命に危険がある場合は『000』、その他は『131-444』へ。言葉の問題から、被害届けをせずに泣き寝入りしてしまう日本人が多いようですが、警察には日本人に限らず、通訳サービスがあり、犯罪報告書(OFFENCE REPORT)を簡単に作ることができる、ということを覚えておいてください。犯罪報告書は口頭によって、被害者から聴取をし、警察官によって書き記され(通訳も使えます)、報告書のはじめには犯罪報告書番号、日付、担当警察官の所属番号が記されます。もし、警察への連絡が何かの理由で遅れてしまったとしても、被害に遭った人は冷静に、まだ記憶が鮮明なうちに何が起きたのかを正確に書き留めておいて下さい。万が一のために、大切な書類(パスポート、航空券等)はコピーしておくことをお勧めします。
最後に「警察は犯罪者の敵であって、もちろんみなさん、そしてあなた(日本人)の味方である」という事を覚えておいて下さいね。

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