2ドルちょうだい事件
被害者:T子・22才・ワーホリ 被害:バックを盗まれそうになる
パースの街中であるアボリジニの人達によく「1ドル、2ドルちょうだい」と声を掛けられる。昼間の人通りの多い場所なら「No」と言えばすんなり引き下がっただろうが、彼らもこの日は違っていた。それは夕方6時過ぎという、まだ明るいがパースシティのほとんどの店が閉店し、ひっそりと静まり返った中途半端な時間帯のGPO(中央郵便局)前の広場で起こった。友達との待ち合わせのため1人急ぎ足で歩いていた私の後ろを女の子2人、男の子1人の若いアボリジニがついてきた。周囲に誰もおらず、少し恐怖を感じていた矢先、よく耳にする「2ドルちょうだい」という言葉を女の子が言ってきた。私は無関心なふりをしながら「No」と返答した。すると女の子達は“チッェ”と舌打ちし、私を通り過ぎ、駅の方向に歩いて行った。しかし、男の子の方はそれでも私の背後を歩いていた。そして背負っていたリュックが「動いた!」と思い、振り返ったその瞬間に目に飛び込んできたのは、その男の子がなんと私のリュックを開けて財布を取ろうとしている姿だった。私は体が震えるのをこらえながらも男の子を振り切り「やめて!!あっちへ行け!!」と友達から習いたての少々汚い英語で叫んだ。すると、男の子もビックリし走り去って行った。

見知らぬ小さな町で突然リフトに捨てられ事件
被害者:M子・25才・ワーホリ 被害:リフト途中で、何もない小さな町で突然降ろされた。
日本人の女の子(ワーホリ)2人で旅をしていた時のこと、私達はオパールで有名な小さな町に辿りついた。早速、バスを予約しようとバス会社に電話したが、なんとこの町からのバスが全て予約で一杯。1週間後にしかバスはないと言われたのだ。先を急ぎたかった私達は、泊っていたバックパッカーに「リフトさせてください」と大きな張り紙を貼った。ラッキーなことに翌朝すぐにイスラエル人の中年男が声をかけてきた。私達は大喜びしながらも、中年男に注意深く質問しまくったつもりだった。「明日中にアデレードに絶対連れて行ってくれる?」「私達は運転できない」「ガソリン代とご飯代をシェア」など。中年男からは「そんなに疑うな」とまで言われていた。
そして、楽しいリフトの旅が始まった…、かのように思われた。1時間ほど長距離バスも通っているメイン道路を走っていると突然オフロードの砂利道に入っていった。私達は中年男に「道が違う、アデレードに行けるのか?」と聞いた。中年男は「大丈夫、こっちの方が見所が多いんだよ」とフレンドリーに話していたが、夜には明かりさえも無い、ブッシュの車の中で眠ることに。夜は無事に明け、翌朝5時出発、走ること10時間。名前も聞いたことのないような小さな、小さな町に到着。そして突然車を止めた中年男が私達の荷物を車から下ろしながら「ボクはアデレードとは違う方向の道に進みたい。ここで二人とも降りてくれ。たぶん交通機関が無いからヒッチハイクするといいよ」とまたもやフレンドリーな口調で言ってきた。私達は愕然と「約束はどうした」と問い詰めるが、中年男は車に乗り込み「バーイ!!」と言いながら走り去ってしまった。
言葉も無く放心状態に陥っていると、町の人を発見。すがる思いで、リフトに捨てられたこと、アデレードに行きたいことを説明。交通機関の無いこの町に唯一、定期的にやってくるポストオフィスのトラックが来る時間を調べてくれ、ここで待っていたらきっとトラックに乗せてくれると教えてくれた。私達は祈る思いで3時間ほど炎天下の中、トラックを待った。その時の気温45度以上。そして念願のトラックが到着し、状況を説明。トラックの運転手は仏様のようなとてもいい人で、快く捨てられた私達を拾ってくれた。そしてアデレードへの旅が再開した。

男の子だって危険なんだぞ事件
被害者:F男・24才・ワーホリ 被害:シェアメイトがゲイだった
ワーホリに来てはや8ヶ月。貧乏ワーホリのボクは、仕事を探していた。毎日、毎日ジャパニーズ・レストランの掲示板を見て、街を歩き回り、店を見つけては飛び込みで仕事はないかと聞いて回り…。それでも現実は厳しく、仕事はなかなか見つからない。そんな時「お金が無くて困っているなら、家においで。家賃も食費もいらないから」と優しく声をかけてくるインドネシア人の男と知り合った。「なんておいしい話なんだろう!!」と思いながらもその男について行ってみた。家は普通、男の身なりも普通、別に怪しい様子も無い。男同士と言うこともあって安心してこの男の家に住むことを決めた。始まった共同生活。この男は本当に親切で「世話好きなのだろう」と勝手に思いこんでいたその矢先のある日の夜、自分のベットルームに男がやって来た。話によると疲れているからマッサージをして欲しいと言う。自分は生活の全てを世話してもらっている身。こんな時こそ恩返しだと思い、快くマッサージを始めた。しかし男の反応は明らかに異常であり、男同士でありながらも少し恐怖を感じ始めていた。「どうしたら良いものか…」いろいろな事を考えながらもマッサージを続けていると、いきなり男が抱きついてきた。その時、初めて「ヤバイ、ゲイだ!!」と思い、力ずくで引き離し荷物をまとめて家を飛び出した。やはりおいしい話には裏があった。

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