パースエクスプレスVol.113 2007年6月号

「ビルマのムスリム」

 少数のムスリム人の存在が、時に大きく感じられることがある。市場やバスターミナル、町中の喫茶店に入る際に、ちょっと変わった数字やマークに気づく。「786」の看板や三角形の表示を目にすることがあるのだ。これはムスリムの店という印。7+8+6=21。つまり21世紀はムスリムの時代を標榜している。  それとは知らずに、ビルマ人の友人と一緒に偶然、「786」の食堂に入ってしまった。その時彼は、注文を出そうとしない。彼は、「ムスリムのヤツらにお金を払うくらいなら、空腹でいた方がましだ」と憮然としている。彼は高等教育もあり、冷静な判断をする人なのだが、ことムスリムの話になると頭に血が上るらしい。そんな彼に聞いてみた。  「じゃあ、中国(人)とムスリムならどちらを取る」。10秒ほど考えて、「う〜ん、中国かな」と答える。「キリスト教徒とムスリムなら」「キリスト教徒かな」。これは即答。

 
町中で見かける「786」の看板。

 

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