観光立国のタイとしては、イメージを改善するため、現在では四輪タクシーは「メータータクシー」を導入し、それが主流となる。「メータータクシー」が走り始めるようになると、まず、その安さに驚かされた。「トゥクトゥク」を使っていた頃よりも安上がりだった。その上、料金交渉の煩わしさから解放されたのだ。
だが、タイ第二の都市チェンマイでは「メータータクシー」は少なく、いまでも料金交渉が前提の乗り合いバスや「トゥクトゥク」が主な移動手段となっている。
バスターミナルに着くと、運転手との駆け引きが始まる。重たい荷物は安全な場所に隠す。荷物を持って値段交渉をすると足元を見られるからだ。ターミナルに入ることのできない流しのタクシーに声をかけることもある。しかし、値段にすると30円ほどの差なのに、なぜここまでこだわるのか。
|
|
おそらく、だまされたくないという自己防衛。あるいは生き抜くための自分の能力を試そうとする倒錯した感覚だろうか。
|