「耐えている人びと」 by 宇田有三
全くその通り。兵士の姿もほとんど見かけないし、首都ラングーンや限られた観光地を訪れる限り、いわゆる貧しいという状況に出くわすことは少ないであろう。良い国だ、という印象を受けることに違いない。
田舎道を行く牛車を見かける。のどかな風景に見える。だが実際に牛車に同乗して村から村へ移動してみると、その大変さが分かる。乾期に入って乾ききった地面は、ちょっと風が吹くだけで真っ白な砂埃を巻き上げる。たちまち、喉と眼に異常を感じる。半時間も乗ると、道路のでこぼこで、尾てい骨が痛くなる。