Vol..150/2010/7
「信仰のある風景」

 しかも、科学やコンピューター技術が発達し、合理的でない考え方に眉を顰める傾向が強い先進諸国においても、この信仰を持つという生活態度は遍(あまね)く支持されているようでもある。

 これらの国で、いわゆる『宗教』をもつ暮らし方というのは、それが良い悪いという判断はひとまず置いて、社会全体が育み、子どもの頃から身に付けていっているようだ。

 人間の英知を超えた存在がどこかに在る。人間もまた自然の一部でしか過ぎない。人間中心主義だけを最優先に掲げ歪んだ世界観は、慎まなければならない。そういう意識は、物心のつく前から祈る・拝むという実際的な態度によって、子どもの頃から心身に刷り込まれていくのであろう。

 写真を撮るということを生業にしている自分にとって、生活基盤のない土地を訪れて写真を撮る行為の多くは、自分の直覚を頼りにシャッターを切ることでもある。

 
ビルマ(ミャンマー)国内では人口の5%ほどを占めるキリスト教であるが、その多くはプロテスタントを信奉する人びとが多い。そんな中にあっても、やはりカトリック教徒も存在する。クリスマスイブのこの日、神父の前で膝を折り手を合わせる。


   


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