Vol..140/2009/9
「音が見えない」

 そういえば、よくよく思い出してみると、レコードは確か時計と同じように右回転である。どうして右回転なのだろうか?それにまた、一体全体、CDは右に回転するのだろうか、それとも左回転なんだろうか。どうでもいいことだが気になってしまう。CDドライブに入ったCD(DVD)はどちらに向かって回転しているのか。CD化に伴って、その音源が見えなくなってしまった。もちろん、最近流行のMP3などはデジタル化されてしまい、音源どころか、完全に音の実体がない。
 もともと太鼓や笛などの楽器の演奏、あるいは人間の歌声は、それらの音源が目に見えていた。音や歌の受け手の側は、ただ単に音を聴くというより、その場の身体的な感覚で音を受け入れていた。それが時代と共に音源が見えなくなっている。今回のビートルズ音楽の洗練化(純粋化)は、雑音が入らない分、「音」としては良くなったのだろう。だが、ちょっと釈然としない。
 というのも、日常生活において、純粋な音などあり得ないからだ(反対に、純粋な音を聴くことによって、非日常を楽しむということはあり得る)。耳を澄ますと、何かしらの音が耳の中に、あるいは聴覚を刺激している。音がない世界でも、最後には自分の心臓の音さえ聞こえてくるのだし。

 
今回の写真は、いつもとは趣を変えて風景写真としました。いずれも自宅の窓から撮した定点写真です。こんな情景から、果たしてどんな音を想像できるでしょうか?

   


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