パースエクスプレスVol.232 2017年5月号 |
≫スペシャル・インタビュー 西オーストラリア・バレエ団 3人の日本人プロダンサーが躍動 |
社 会 | ||
スペシャル・インタビュー |
日本人プロバレエダンサー有するオーストラリアでも最も歴史あるバレエ団、West Australian Ballet(西オーストラリア・バレエ団/WAB)。この度、WABによって世界でも上演されている人気演目で、クラシックバレエの代表作の一つでもある「ドン・キホーテ(don QUIXOTE)」が、5月11日(木)から27日(土)にHis Majesty's Theatreにて上演される。
近年、海外の名門バレエ団には多くの日本人ダンサーが所属し、活躍している。WABにも3人の日本人ダンサーが在籍し、各演目で主要な役を任されている。今回は、その3人にバレエについて、そして今回の演目である「ドン・キホーテ」での役柄や見どころなどについて伺った。
●まず、簡単にバレエについてお話頂けますか?
佐藤さん(以下敬称省略):バレエは、イタリアのルネサンス期に生まれた宮廷舞踊が起源で、王侯貴族が出演するものでした。その後、フランスで開花し、ロシアで成熟して芸術へと発展しました。ジャズやタップ、社交ダンスのワルツなど基本的にはバレエから派生したものです。ただ、それらとの一番の違いは、女性がトゥシューズと呼ばれる靴を履いて爪先立ちで踊ることです。バレエといってもクラシック(古典)バレエだけではなく、ネオクラシックやコンテンポラリーなど新しいスタイルを取り入れたバレエもあります。
●バレエにはどのような作品がありますか?
佐藤:クラシックバレエですと「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」、「眠れる森の美女」、「ジゼル」などが有名ですが、今回の「ドン・キホーテ」は1869年にモスクワのボリショイ・バレエ団によって初演され、その後は改訂がされながら今に至る長い歴史があります。
●その「ドン・キホーテ」とは、どんな作品ですか?
松井:スペインの作家、ミゲル・デ・セルバンテスの有名小説が原作ですが、バレエの主役はタイトルの“ドン・キホーテ”ではなく、若い恋人たちの“キトリ”と“バジル”で、恋物語となっています。
●今公演の皆さんの役柄は?
野村:佐藤さんが“ジプシー”や“キューピット” などで、松井さんが床屋、今でいう理髪師の男“バジル”、私は宿屋のオーナーの娘、“キトリ”を演じます。
●観る時の注意点はございますか?
佐藤:あまり肩に力を入れずに観て頂きたいのですが、物語のあるクラッシックバレエの場合は、事前にストーリーが頭に入っているとキャラクターに感情移入しやすく、より楽しめると思います。今回の「ドン・キホーテ」は、難しいテクニックが次々に披露される迫力のある作品です。とても豪華で、思わず拍手してしまうほど胸が踊る“バジル”と“キトリ”の踊りや、エキゾチックな“ジプシー”の踊りにも注目してみてください。
●他のクラシックバレエの作品と今回の「ドン・キホーテ」は、何か違いはございますか?
野村:「ドン・キホーテ」はクラシックバレエの中でも珍しく、コミカルな場面や思わず笑ってしまうような箇所もあり、見逃せないポイントが多々あります。バレエを初めて観る方でも楽しんで頂ける作品だと思います。
豪州を代表する元ダンサーで講師のLucette Aldous氏から指導を受ける“バジル”役を演じる松井学郎さん。●WABによるこの公演では、特にここを観てほしいといったポイントはございますか?
松井:華麗なクラッシック音楽にのせて、スピーディーに展開される若い男女の恋の駆け引きと、随所に現れるクラッシックバレエの美しさ、情熱的なスペインの雰囲気が漂う、観ていてワクワクする振り付けがポイントだと思います。
●実際にどのような想いで、今回の舞台に立たれますか?
野村:「ドン・キホーテ」という作品は、オーストラリアではあまり知られていないと伺いました。私たちの演じる作品で「ドン・キホーテ」のストーリーをお客さんに伝えられ、楽しんでもらえればと思っています。
●最後に松井さんに代表して、今回の公演への意気込みをお聞かせ下さい。
松井:スペインでの若い男女の情熱と僕たちダンサーの踊りに対する情熱とがお客さんに伝わり、観終わった後も幸せな気分になって頂けたらと思います。
西オーストラリア・バレエ団(West Australian Ballet)
西オーストラリア州・パースに拠点を置き、1952年に設立され、今年で65周年目を迎えた国内では最古のバレエ団。公演や国内外のツアー以外にも、ワークショップや育成プログラムの提供など地域活動も行う。芸術監督はベルギー人のAurelien Scannella。
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シルク・ドゥ・ソレイユが演目「Kooza」をパースにて公演中! |
1984年にカナダで産声を上げたエンターテイメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の世界ツアー演目「Kooza」がオーストラリアで上演中。大道芸やサーカスにオペラや大規模な舞台セットが取り入れられた、今や世界中で人気を博しているショーが繰り広げられる。パースでの公演期間は残りあとわずか!劇場へ急ごう!
Photos and Information Courtesy of KOOZA, Cirque du Soleil
Photos: Matt Beard Costumes: Marie-Chantale Vaillancourt ©2012 Cirque du Soleil |
Photos: OSA Images Costumes: Marie-Chantale Vaillancourt c2012 Cirque du Soleil |
Photos: Matt Beard Costumes: Marie-Chantale Vaillancourt c2012 Cirque du Soleil |
Photos: Matt Beard Costumes: Marie-Chantale Vaillancourt c2012 Cirque du Soleil |
Cirque du Soleil
「Kooza」パース公演
【開催期日】開催中〜6月11日(日)
【公演会場】Belmont Park Racecourse Perth, WA
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在パース日本国総領事館からのお知らせ |
西豪州にて自動車等の運転中の携帯電話等の使用に係る法制度について、携帯電話の使用(端末を手にしたり、膝の上に置いたりする状態)は、原則として禁止されている。違反した場合、罰金400ドル等が科されるので、自動車等を運転される場合には注意が必要となる。
■対象車両について
自動車だけではなく、自転車や馬車等動物が引く車輌も含まれる。
■通話について
・携帯電話が市販車載ホルダーに固定されている場合、運転中に端末を触って電話を受ける・切る・かけることができる。
・ホルダーに固定されていない場合は、運転中に触れずに操作する方法(ブルートゥース、ハンズフリー機能等)で電話を受ける・切る・かけることができる(端末を触ることは全面的に禁止されている)。
■メールやSMS等について
運転中に携帯電話でメールやSMS等メッセージを作成したり、送信したり、読んだりすることが(ホルダーに固定していても)全面的に禁止されている。
■携帯電話のナビ機能について
携帯電話が市販車載ホルダーに固定されている場合、ナビとして利用できるが、運転中に触ることが禁止されている。設定の入力や変更は駐車中にしなければいけない。
■駐車とは
赤信号や一時停止標識等での停車は、駐車とは見なされないので注意が必要。
■他の注意事項
運転中にゲームやインターネット等のために携帯電話を使用することは禁止されている。
■罰金及び減点数について
運転中の携帯電話使用の違反は400ドルの罰金及び3ポイントの減点(指定休暇期間中に、減点数が倍になる)。
在パース日本国総領事館のホームページ
www.perth.au.emb-japan.go.jp/jp/index.html