図書館のロビーでMAKIさん(* 第1話−Vol.26 )と絡み合ってしまったところから始まった僕のオーストラリアへの旅は、今、夕立のトンネルの中でMADISONと結ばれたところで終わろうとしていました。結局、僕という人間はいつでもどこでも反応してしまう種馬みたいな奴だったんだということが、この旅で分かった気がします。それだけでも旅に出た価値は充分だったと思うのですが、兄貴の言っていたエルマクファースンのヒモ(* 第1話−Vol.26を参照)の中身についても、MADISONを通していろいろ勉強できて、今度会うときにはしっかり説明しようと思っています。

 気がつくと対岸のパースの街並みにダブルレインボーがかかって見えました。夏のにおいのする生暖かい風が、ゆるやかな川の流れを追い越して行くのが分かりました。
  「MORIO、結婚する?」
  振り返るMADISONが一瞬虹の中に消えたように見えたのは、思い過ごしだったのでしょうか。
  「いいよ、で、いつ?」
  「もちろん今晩よ。」

  どうぞみなさんもお幸せに。 MORIO

   


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