バカな話をするのは、もうこの辺にしたいと思います。最後にこの物語を離れるに当たり、これまで登場して下さった人達について、少し書き添えておこうと思います。
 チャーリーはその後の調べで、犯行に使われた銃がジェザの所有していた物であったこと、現場に残っていた血痕と薬きょうから、事件の発生当時始めに発砲したのは2階にいたジェザの方であり、その後とどめを刺しに降りてきたジェザと階段の下でもみ合ううちに発射された弾丸がジェザの命を奪ったものとして、正当防衛が成立する見込みであるということでした。

 

 一方、亡くなったジェザはその後の調べで、事務所から1kg近いSPEEDが見つかったことで、死亡が確認された後にあらためて書類送検されることになりました。これでこれまでの彼の前科、すなわち婦女暴行、傷害、恐喝に加えて、新たに銃器および麻薬の不法所持の犯罪歴も加わることになったのでした。
  テレビ局に勤めていた兄貴は、フィルム“轍(* 第10話−Vol.35 参照)”の製作を最後に昨年いっぱいで退職をし、今はとりあえず都内でTAXIの運転手をしているそうです。

   


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