いやに暑い一日でした。
まだ、10月だと言うのにまるで真夏のような日差しが照りつけていました。僕は約束通り4時に例のテラスハウスの前で、ピーターという不動産屋の男の子を待っていました。
あれから結局、ほとんど寝ることは出来ませんでした。こうしている間にもMADISONがひどい目に会ってしまっているのではと考えると、おちおち自分だけがのんびりベッドの上で寝ているわけにはいきませんでした。
4時を少し過ぎたところで、テラスハウスの前にBMWが止まりました。もしかすると、と考えて身構えていると感じのよさそうな金髪の男の子が笑いながら車から出てきました。
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「Mr. YAMAMOTO?」
僕は両親のために不動産を探している留学生であると嘘をついていたのでした。
もちろんYAMAMOTOも偽名でした。
「Yes I am.」 |