Vol.197/2014/06
今号は、シドニーや日本からの投稿も含めて、9つの“言いたいこと”をお届けします。当コーナーの過去の投稿は、本誌ウェブサイトでも閲覧することができます。
2人の“彼氏”に嘘をついています。でも、2人には言えません。
日本にいる彼とはスカイプで毎日、話をしています。「お前の人生。そう決めたのなら行って来い。でも帰ってきたら、結婚しよう」と言われています。オージーの彼氏には、「ビザが切れる半年後、日本で一緒に暮らそう」と言われています。今は、私にとって2人とも大切な人で、失いたくはありません。
日本にいる彼は、私が初めて心と身体を許した人です。オージーの彼氏は、私の人生や将来を飾ってくれそうな人です。どうしたらいいのか、アドバイスを下さい。
<投稿者>K86 26歳 女性
オーストラリアに来て、3週目に友人の知り合いから車を買った。$2,500だった。自分なりに気に入って買った。ただ、その友人から数日後、その車の持ち主だった知人は$1,500で車を買い、その車を自分に$2,500で売ったと聞かされた。その知人は、もう日本に帰国している。
気に入って買ったのは、確かだ。でも、何か騙されたような気がして、モヤモヤしている。その知人は、騙して売ったのではないかもしれないが、やっぱり腑に落ちない。そこで、自分が将来、もしこの車を売る時がきたら、買主に今の自分が感じている思いをさせたくない。それが、人としてあるべき姿だと思っている。自分さえ良ければ良い、後はどうになっても良い、という考えこそが今の日本人の悪の根源だと思うからだ。
<投稿者>カイト 30歳 男性
日本では、友だちが少なかった方だと思います。別に嫌われていたからではないと思います。ただ、自分が人を信じるのが苦手だったからだと思います。
オーストラリアに来て、初めて“シェア”というものを学びました。日本では、家族以外の他人と一つ同じ屋根の下で生活する習慣もないですし、私は体育会系でもなかったので下宿なんかで共同生活をしたこともありませんでした。そんな私には、このシェアは新鮮で、ましていきなりルーム・シェアだったので、毎日が非日常な感じがして、とても楽しかったです。
そして、そのルーム・シェアで知り合った日本人の女の子とはとても気が合い、自然と何でも話せる仲になっていました。ある時、オーナーの都合で引っ越しが必要になった時も、その子とルームメートとして一緒に次のところへ引っ越しました。
どちらかと言うと、その子が一方的にしゃべり、私は聞き役で、積極的な彼女に私が合わせるといった感じでした。そのバランスも上手くいっていたと思うし、お互いに居心地は悪くなかったと思います。尊敬もしていたし、外にご飯を食べに行っても割り勘で、貸し借りもありませんでした。でも、あるきっかけから私の私物がなくなり始めたんです。それは、ワーホリのセカンド・ビザを取るために私が部屋を出ると彼女に話を切り出した時からでした。その子とのルーム・シェアは1軒目で2ヶ月、2軒目で3ヶ月が経っていました。
まずは、シャンプーや歯磨き粉といったものから生理用品なんかの消耗品でしたが、いちいち数を数えていたわけではなかったので自分の思い違いと最初は思っていました。ただ、高価なものではなかったけど、アクセサリーがなくなっていった時は、さすがに「私のピアス、知っている?」と聞いてみましたが、「どうしたの?どこかに落としたの?」「いや、この部屋でなくしたと思う」、「えっ!一緒に探すよ!」と親身に対応してくれましたが、今思うとあれは演技だったんだと思います。
そして、最後はお金までも…。厳密に言うと、返ってきましたが。ただ、そのなくなり方が気持ちのいいものではなかったでした。50ドル札が1枚しか入っていない自分の財布が、空になっていたんです。もうその頃は、その子を疑っていたので鎌をかけるように「私の財布、知っている?」と聞くと「知らないけど…」との返事だったので、「昨日、バーで飲みながら友だちと落書きした50ドル札なんだけど、なくなっちゃって」と言うと、顔色変えず「そう…」とそっけなく対応をされ、その子はその夜、バイトに出かけて行きました。
翌朝、自分の財布を開けてみるとその50ドル札は戻ってきていました。私の家には2人のシェアメートとルームメートのその子、私の4人がいます。全員が女の子で、たまにシェアメートも部屋に入ってくることはありますが、それはその子か私が招き入れる時しかありません。つまり、部屋に置いてある財布に手が届くのは、私とその子だけだと思います。
彼女を信じたいですが、一度疑ってしまった私の心はそう変えられません。人を信じることに臆病だった私が、シェアという生活スタイルで変わりかけていたのに、また元の自分に戻りそうです。
<投稿者>匿名希望 28歳 女性