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あなたの言いたいこと
Vol.176/2012/09

「今か、将来か」


 中国人の家族の家でシェアをしています。4人家族で、お父さんは本当に働き者です。そのお父さんの口癖は、「お金は貯めるもの」です。「なぜ、オーストラリア人は、あればあるだけ使ってしまうのか?」と首を傾げています。「日本人も貯金をする習慣はあるよ」と言うと、「それがあたり前だ!」と言ってきました。
 そのことについて、語学学校のオージーの先生と話す機会がありました。その先生は「お金を貯めて何に使うの?」と聞いてきたので、「将来のためかな」と想像して答えると、「そんなことを言っていると、いつの間にか歳をとっちゃうよ」と笑って言っていました。

 この間、その語学学校を卒業したので、自分へのご褒美と思い、ツアーに参加して、どこか行こうと計画をしていたら、そのシェアハウスのお父さんが「そんな無駄金を使う必要はない」と言ってきたので、「“今”の自分に体験させたい」と言ったら、「“将来”の自分のためにとっておけ」と言われました。
 実は、自分の周りの日本人は、みんな貯金をしています。節約して、切り詰めて、生活をしています。自分はワーホリだけど、出会うワーホリのみんながそんな感じです。貯金をすることはもちろん大切だと思いますが、今の自分の日常は非日常なので、その非日常にもっとお金を使って、いろいろと経験したいとも思っています。一方、もうすでに非日常なのだから無駄なお金は使わずに貯めておかなければ、と思う自分もいます。

 バイト先のオージーと飲みに行くことがあって、こんな話をしました。その彼の年齢は自分と同じ位ですが、「貯金は?」と聞くと「銀行口座に150ドルぐらいかな」と言っていました。「それが、全財産?」と聞くと、“何か問題なのか?”みたいな顔をして「イエス」と言い、「次のバイト代が入ったら、海外旅行に行くぜ」と言っていました。ちなみに今の自分の貯金は、一応見知らぬ土地で何かあった時のためにある程度貯めてきましたが、日本で生活している時でも、常に10万円前後はありました。でも、バイト代が入っても、さすがに海外旅行へ行こうとは考えませんでした。

 最近思うのですが、「“今”の自分のために」と「貯金をして“将来”のために」といった両方の感覚は、お金がある、ないの問題ではないような気がします。もしかしたら、お金の使い方を知っているのか知らないのか、といった問題なのかもしれないと思い始めています。これからの自分の生き方をどうしようか、考えています。

<投稿者>匿名希望 23歳 男性