Vol.175/2012/08
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「本当の意味での身体の一部」この女性が、日本に住む昔の彼のことをどれ程知り尽くして、自分の身体の一部と言えるのか?疑問を感じます。 私はイギリス人の男性と結婚し、35年以上共に生きてきていますが、他人同士で始まった2人が、今ではお互いの存在なしでは生きて行けないと思う程、長い年月を共に過ごしてきました。 私にとって主人は、まさに自分の身体の一部と思えるのです。そして自分の血肉を分けた子どももまた、自分の身体の一部。 長年共にした伴侶を亡くされた方、また不幸にも我が子を失った方、このよう体験をされた方々にとっては、まさに自分の身体の一部をもぎ取られたような想像を超える苦しさがありましょう。たかが年に一回の合体で、昔の彼のことを自分の身体の一部なのだというように軽々しく言って欲しくないと思います。 また、この女性のご主人が、事情を知りつつ理解してくれているとのことですが、正常の感覚では考えられない男性なのでしょう。世の男性だけでなく、女である私から見ても彼のことが気の毒に思えます。もし、この女性がご主人と逆の立場に立ったとしたら、この状態を彼女はどう考えるのでしょう? この女性が何のConscienceも抱かずに、そのような状態をいつまで続けられるものなのか? せいぜい“Good luck to them”。 「オリンピックの意義が良くわかりません」今回のオリンピックで、つくづく自分は日本人だなと実感しています。こんなに長く日本を出て、外から自分が生まれた国を見たのは今回が初めてだけど、国をこんなに意識するとは自分でも思いませんでした。表彰台の1番高いところに日の丸が揚がることを望んでるし、参加することに意義があるとは言え、勝敗にはどうしてもこだわります。競い合うことでより良いものが生まれたとするなら、オリンピックの存在意義はあるんだろうけど、スポーツの枠を飛び越えて、政治や経済が入り組んでくるから問題なのかなとも思います。 世の中では、格差や人種問題を越えた理解が求められているけど、オリンピックを観ていると、理解するどころか逆に自分の中でその問題が大きくなってくるのが分かります。だって、銅より銀、銀より金の方が良いし、そのためにはそんなこと言っていられません。「相手ではなく自分に勝つ」とも言うけど、実際には相手を倒さなければならないのは変わりないわけで…。 隣で一緒にテレビを観ている彼女が、かなり汚い言葉で相手チームを罵っています。どこの国の出身の娘かは書きませんが、アジア出身です。 今後、このオリンピックは続くでしょうね。でも、オリンピックが原因でどこかの国同士が戦争を始めるなんてことが遠い将来(近い将来?)、ありえないとも言えないような気がします。 |
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