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各国の郷土料理をパースで

世界の料理 中道裕美

Vol.217/2016/02


世界の料理 食卓のヒント

第13回「ジャマイカ料理」


筆者が世界を“食べ歩いた”料理の、13カ国目は「ジャマイカ料理」です。カリブ海に浮かぶジャマイカの料理は、スペイン、アフリカ、インドなど様々な国の影響を受け、肉や魚類、野菜類にお米などの主食と多岐にわたります。

ジャマイカ 【ジャマイカ】

先住民族の郷土料理に始まり、ヤギの肉やカリブで捕れる魚介類を使った料理の他、宗教思想を受けた自然食もポピュラーです。そして、スパイスや唐辛子、ハーブをよく使用しているのが特徴です。




ジャーク・ポーク
Jerk Porkジャーク・ポーク

薪火と肉の焼ける香ばしさ。スパイスの味がしっかり染み込んだ豚肉は、絶品です!

料理の素材

■豚のロース肉 ■玉ねぎ ■ネギ
■スコッチボネットペッパー
(Scotch Bonnet Pepper/★を参照)
■にんにく ■しょうが ■タイム
■塩 ■黒胡椒 ■黒砂糖
■ナツメグ ■シナモンパウダー ■オールスパイス
■醤油 ■油 ■ビネガー ■オレンジジュース

ジャーク・ポーク
料理方法

1.みじん切りの玉ねぎとネギ、にんにく、すりおろしたしょうがと全てのスパイスと調味料を混ぜ、液状になるまでミキサーにかけます。
2.豚のロース肉の表面にフォークなどで穴を開け、1.でマリネして(1.は少し残しておきます)、冷蔵庫で5時間以上ねかせます。
3.2.を室温に戻し、薪火で網焼きします。約20分ごとに肉をひっくり返し、残ったマリネ液を表面に付けながら数時間じっくり焼き上げればできあがりです!

★もしパースで作るなら…

スコッチボネットペッパーは、カリブや西アフリカの国々で様々な料理に使われるチリの一種です。代用としては、辛みのあるチリや唐辛子などを利用してみてください。また、薪火の代わりにバーベキュー用グリルやオーブンでも調理できます。





コンク・スープ
Conch Soup
コンク・スープ

アワビのように弾力のある食感も良い、カリブ海で捕れるコンク貝を使ったジャマイカ版貝スープです。

料理の素材

■コンク貝(Conch Shell/★を参照)
■かぼちゃ ■とうもろこし
■ヤム芋(Yam/★を参照)
■キドニービーン(Kidney Beans/★を参照)
■小麦粉 ■にんにく
■トマトペースト ■酢 ■塩 ■胡椒

コンク・スープ
料理方法

1.コンク貝は酢を少量加えた水で洗い、一口大に切り、野菜も同じく一口大に切ります。
2.ボウルに小麦粉と塩を入れ、水を加えつつ練り、生地を作ります。覆いをしてしばらくねかせた後、棒状にしてから一口大に切ります。
3.鍋に湯を沸かし、潰したにんにくを加え、コンク貝を灰汁を取り除きつつ茹でます。
4.1.と2.、一晩水にもどしておいたキドニービーンを3.に加えます。
5.さらにトマトペースト、塩、胡椒を加え、柔らかくなったヤム芋を潰して、スープにとろみをもたせたらできあがりです!

★もしパースで作るなら…

食感がアワビのようで、味は淡泊なコンク貝ですが、代用はあさりやはまぐりでトライしてみてください。水煮缶でも結構だと思います。また、ヤム芋はアジア系食材店で購入可能です。キドニービーンは赤インゲン豆を指しますが、水煮缶を代用してください。