パースエクスプレス Vol.228 2017年1月号
本調子の上がらないグローリー。リーグ全27試合のほぼ半分を終え、後半戦をいかに戦い抜くのか。上位進出のカギはアウェイでの勝利。注目しよう!
リーグトップをひた走るSydney FCとホームで対戦したグローリー。前半20分、けがで出遅れたが、復調を見せる13−14シーズンのリーグ最多得点を記録した背番号22番のAdam Taggartがゴール前の混戦から先制する。しかし、3バックで臨んだグローリーは、この後、試合を一転させる。一分後、左サイドでフリーになったSydney FCの背番号14番、Alex Brosqueがサイドネットを揺らすと、後半15分はそのBrosqueからのクロスを背番号21番のスロバキア人、Filip Holoskoが頭で合わせ、更に10分後には背番号9番のブラジル人ストライカー、Boboに追加点を奪われる。最後は、PA内の反則でPKを献上して、万事休す。元グローリーでAリーグ最多出場記録を更新中のSydney FCのGK、Danny Vukovicの好セーブもあったが、結果的には自力に勝るSydney FCが大差でアウェイ勝利をものにした。今シーズン、Sydney FCはまだ黒星を記していない(2016年12月17日現在)。
2016年最後の試合は、オーストラリア・サッカー界の国民的スター、Melbourne Cityの背番号17番、Tim Cahillのゴールで始まった。開始9分、コーナーキックのボールを得意とする高い打点のヘディングでゴールを奪った。しかし21分、けがからの復帰でスターティングメンバーに名を連ね、昨季Aリーグで最も活躍した選手に贈られるJohnny Warren Medalを受賞したグローリーの背番号17番、Diego Castroが見せる。ゴール前で受けたクロスに反応して、コースを見定めて同点弾を決める。15分後、今度はホームのCityが勝ち越す。昨季のリーグ得点王、背番号23番のBruno Fornaroliが技ありのシュートを決める。また直後にPKのチャンスを得るも、FornaroliのシュートはグローリーのGK、背番号33番のLiam Reddyにはじき返される。劣勢からの勢いで、前半40分、またこの男が決める。CastroはドリブルからPA内に進入し、相手DF2人のプレッシャーをものともせず、僅かなコースを狙って、ゴールマウスにボールを流し込んだ。これで、試合は2対2となった。後半に入り、グローリーの背番号3番、DFのMarc WarrenがPA内で相手選手を倒してしまう。前半のCityに与えたPKもWarrantのディフェンスだったが、今回はウルグアイ人ストライカー、FornaroliがGKの逆を突いて落ち着いて決めた。ただ、この日のグローリーはあきらめなかった。3分後、自陣から背番号10番のMF、Nebojsa Marinkovicからの大きなフィードに背番号14番のChris Haroldが反応する。快足を活かしてそのままドリブルし、角度のないところからのシュートがゴールへ突き刺さった。その後、両チームとも退場者を出し、後半アディショナルタイムに劇的な幕切れかと思われるシーンが待っていた。またもやCityがPKを獲得。キッカーはこの日3本目となる、Fornaroli。しかし、Reddyが好セーブ。試合はそのまま3−3で終了した。
1ヶ月以上勝ち星がないグローリーは、日本人選手で背番号14番、楠神順平を擁するWestern Sydney Wanderersと対戦。前半14分、絶妙なタイミングで抜け出した背番号22番のストライカー、Adam TaggartがGKの動きを良く見ながら先制点を挙げる。その後、Wanderersは楠神の決定的なパスをものにすることができず、後半へと折り返す。そして22分、交代選手としてピッチに立った背番号16番のJaushua SotirioがDFの裏を抜け、GKとの一対一を制した。その後は、両チームとも一進一退の攻防を繰り広げるも、ゴールを割ることができず、勝ち点を分け合った。
Aリーグの名将Ernie Merrickがシーズン途中で辞任し、代わりにコーチとしてはAリーグ史上最年少監督となったDesmond Buckinghamが率いるWellington Phoenixを迎え入れての一戦。また、かつてグローリーの一員として活躍し、Aリーグ通算89得点で歴代3位のShane Smeltzが、地元Phoenixに2016月12月から途中加入し、この試合が復帰初戦となった。そのPhoenixが前半20分に先制する。背番号99番のFW、Smeltzからのパスに背番号21番のFW、Roy Krishamがシュート。放たれたボールは、グローリー背番号33番のGK、Liam Reddyの脇を滑り抜け、転がるようにゴールインとなった。その後は互いに譲らぬ攻防を広げるが、前半アディショナルタイムにグローリーのキャプテン、背番号8番のMF、Rostyn Griffithsが約20mのミドルシュートを豪快にゴールマウスにぶち込んだ。振り出しに戻った試合だったが、後半6分、グローリーは勝ち越しに成功する。背番号9番のFW、Andy Keoghからの柔らかいクロスに背番号22番のストライカー、Adam Taggartが頭であわせた。そして後半16分、先制点を決めたPhoenixのKrishamが足の裏を見せる危険なプレーで一発退場となる。その後、季節外れの横殴りの雨によって一人少ないPhoenixにとっては追い討ちかけるように酷なピッチ状況となり、同点の機会はほとんど作れず、試合はそのまま2−1で終了となった。2017年最初の試合は平日に行われたにもかかわらず、9,210人の観客が詰め掛け、グローリーのファンにとっては良いスタートが切れた試合となった。
(左写真)選手の健闘を称えるグローリーのKenny Lowe監督。 (右写真)アシスタントコーチ従えて記者会見に臨むAリーグ史上最年少のPhoenixの監督、Desmond Buckingham(右写真内左)。
Round | 開催日 | 対戦相手 | 試合会場 |
15 | 1月15日(日) | vs Newcastle Jets | Hunter Stadium |
16 | 1月21日(土) | vs Melbourne Victory | nib Stadium(ホーム) |
17 | 1月28日(土) | vs Central Coast Mariners | Bluetongue Stadium |
18 | 2月4日(土) | vs Newcastle Jets | nib Stadium(ホーム) |
19 | 2月10日(金) | vs Adelaide United | Hindmarsh |
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