パースエクスプレス Vol.193 2014年2月号
リーグ戦も半分が過ぎ、上位チームは勝ち点を積み重ねる。しかし、順位を下げるグローリーは後半戦、巻き返しとなるか?! (写真:Ryo Kuramochi)
退場判定に乱闘寸前のピッチ内
首位Brisbane Roarをホームに迎えた連勝中のグローリーだったが、試合は思わぬ展開に。前半30分、この日2枚目のイエローカードをもらったRoarの背番号7番、Besart Berishaが退場になると、流れは一気にグローリーへ。終始猛攻を仕掛けるも、あと一歩のところでゴールできず、試合はスコアレスで終了。連勝もストップ。貴重な勝ち点を分け合うかたちとなった。試合後、グローリーのKenny Lowe監督は「今日の出来には満足している」とコメントを残し、選手たちを労った。
Australia Dayでのアウェイ試合となったWestern Sydney Wanderers戦。ここ3試合で2勝1分けと好調なグローリーだったが前半28分、完全に守備陣が崩され先制点を許すと、34分にもFKを直接決められ、苦しい展開を強いられる。巻き返したいグローリーは後半11分、カウンターから背番号9番のShane Smeltzが2試合ぶりとなるゴールを決め、反撃の狼煙を上げるも、27分にPKを与え万事休す。アウェイ戦での脆さを露呈するかたちとなった。一方、日本復帰の決まったWanderersの小野伸二は決定機に絡むなど存在感を示した。
クロスを上げるDavydas Sernas選手
ここ5試合で1勝と相性の悪い相手をホームに迎えたグローリー。前半35分、ペナルティエリア内で背番号2番のJack ClisbyがPKを与えてしまうと、冷静に沈められ早くも先制を許す。しかし、ひとりの男が流れを変える。この日がAリーグデビューとなったリトアニア代表の背番号28番、Davydas Sernasが後半からピッチに立つとその3分後、ぺナルティエリアやや外からミドルシュートをゴール右隅に決めた。試合はドローに終わったが、新たな選手の登場に今後の期待が高まった。
気温40度の中で行なわれたMelbourne Heartとの一戦。ここ3試合勝ち星のないグローリーは、前節Aリーグで初ゴールを決めたSernasが先発する。暑さのためか選手の動きは鈍く、前半はスコアレスで折り返すが後半5分、コーナーキックから背番号24番、Patrick Kisnorboがヘディングで合わせHeartが均衡を破る。最下位のチーム相手に取りこぼしの許されないグローリーは27分、コーナーキックのこぼれ球を14番のSteven McGarryが押し込み同点とするが、36分に突き放されそのまま試合終了。グローリーはこれで4試合勝ち星が無く、順位も8位に後退した。
元パース・グローリー所属で、レンタル移籍期間が終了し、移籍元のセレッソ大阪に復帰した永井龍選手。1月11日の夜の便でパースを後にしたが、パースの空港で本誌記者に一言「目標は実現させます」と言い残し、出国ゲートへと姿を消した。
1月14日、セレッソ大阪は永井選手の復帰を正式に発表した。そして、永井選手のコメントも合わせて紹介している。「世界一好きなクラブに戻って来られたことは、本当に幸せです。オーストラリアでの一年半近くの経験をセレッソで結果として残せるように、毎日の練習から努力していきます」
1月20日よりセレッソ大阪は2014年のシーズンを始動させ、永井選手の姿はそこにあった。背番号は9番。始動記者会見では、「この番号を着けられることを本当にうれしく思っているので、また一からがんばりたいと思います」と挨拶した。
タイでの開催を予定していた第1次キャンプが沖縄へと代わり、キャンプ中にはウルグアイ代表のディエゴ・フォルラン選手の移籍が報じられる中、2月1日に行われたキャンプ地での練習試合で永井選手はハットトリックを決めている。そして、4日に行われた2戦目でもゴールを決め、2試合連続の得点を記録し、アジア・チャンピオンズリーグやJリーグ開幕へ順調な仕上がりを見せている。
パース・グローリーで主力選手として活躍した2013-14シーズンの永井選手の戦績を紹介する。 (パースエクスプレス調べ)
14試合中9試合出場。スタメン出場は9試合。
プレー時間は727分。2得点を記録。
— トップへ戻る —