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フォトジャーナリスト宇田有三氏による衝撃ルポ

On The Road by.Yuzo Uda

Vol.214/2015/11


ビルマ(ミャンマー)の25年ぶりの総選挙が終わった



On The Road by Yuzo Uda
90年の総選挙の時、アウンサンスーチー氏は自宅軟禁に置かれていたため、彼女自身、これが初めての投票となる。私自身その様子を自分の目で確認することができて、本当に新しい時代の到来を感じることができた。


宇田有三氏とビルマ(ミャンマー)

公式ウェブサイト
『YUZO’s PHOTO WORLD Ⅱ』 www.uzo.net

宇田氏の活動がまとめられたウェブサイト。世界各国の取材先で撮影された写真が閲覧できるほか、氏のプロフィールや様々なデータベース、また氏の講演や出版などの情報にもアクセスできる。

 四半世紀ぶりに本格的な総選挙が行なわれ、世界中から関心が集まっているビルマ。そんなビルマへの取材を20年以上続けてきたのがフリーランスのフォトジャーナリスト、宇田有三氏だ。1998年の本誌への写真提供をきっかけに関係が始まり、宇田氏による連載「On the Road」は、今号で182回目を迎えた。

 1990年、宇田氏は『言葉を超えて物事に関わりたい』という想いから中学教師を辞職し、渡米。ボストンで写真とジャーナリズムを学び、1992年に当時紛争地だった中米・エルサルバドルでの取材を皮切りに、宇田氏のフォトジャーナリストとしての活動はスタートした。

 

 1993年、エルサルバドルから帰国した宇田氏は、今後のテーマの一つを「軍事政権」とし、東南アジア最後の軍事独裁国家であるビルマへの取材も始めた。宇田氏は、ビルマからの分離を望んだことが原因で軍事政権と対立し、これまで激しい迫害を受けてきたカレン族や、民主化運動の象徴のアウンサンスーチー氏、そしてビルマ経済の仕組みまで、軍事政権下に生きる人々への取材を続けてきた。 ビルマの他にも多くの国々の実態と実状を伝え続けてきた宇多氏の活動は、自身が運営するウェブサイトや数々の出版物を通して触れることができる。