Vol.185/2013/06
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コックスバザールから難民キャンプを通り過ぎテクナフを超え、半島の最南端のシャムラプー(Shamlapur)という漁村を訪れると、そこには難民ではないロヒンジャの人たち1万人から1万5,000人が日常生活をおくっていた。彼らの多くは、漁業や農業、ビルマとの国境貿易に従事している。海辺近くでは、ビルマ側と売り買いするための数百頭の牛を目撃した(売買は非合法のため、写真撮影は嫌がられた)。
クトゥパロンやナヤパラの「公式難民キャンプ」は、UNHCRや「国際的非政府活動組織」(=INGO)などからの支援があり、学校や診療所が設けられ、井戸やトタン屋根の便所が整備されている。
「非公式難民キャンプ」には2種類ある。粗末な土壁づくりの家々が立ち並び、学校や診療所の開設が許されないクトゥパロン・キャンプと学校や水汲み場が整備され、家々が長屋のように整然と並んだレダ・キャンプである。
バングラデシュのロヒンジャの難民キャンプといっても、どの難民キャンプを訪れるかによって、その印象は全く異なる。
(続く)