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【パースエクスプレス・マガジン】今月のなやみちゃん「尿路感染症」


 
オーストラリアで生活することで日本では予期しなかったケガをしたり、病気になったりすることもありますよね。もちろん、そんな時は病院に駆け込むこともあるかと思いますが、英語の診察やカウンセリングで言葉の壁を感じたことのある方も少なくないはずです。このコーナーでは、パース在住の「なやみちゃん」の病気やけがを医師の診察の前に専門家が日本語でアドバイスを行います。

  私が日本語でご案内致します。
日本語医療センター/マネージャー 千綿 真美さん
〈日本語医療センター〉日本人通訳が常勤し、医師の診察を受けられる。また、海外旅行傷害保険でキャッシュレス・サービスも提供している。

 

 

ケース20: 今月のなやみちゃん「尿路感染症」

 

  なやみちゃん、今月は“どうなさいましたか?”具合が悪そうですが、お医者さんの診察の前にお話を聞きしましょう。

 

 
実はこの頃、トイレに行って用をたす時、痛みがあるんです。

 

  おしっこですか?尿路感染症の可能性がありますね。排尿時の痛みや頻尿、残尿感、血尿などの症状はございますか?

 

 
全てではないですが、いくつかありますね。原因は何が考えられますか?

 

  まず、水分不足と長時間排尿を我慢したことが挙げられます。体内の水分が不足して生成される尿量が減少すると、尿道付近から入り込もうとする細菌を尿で流し去ることができなくなります。また、長時間トイレに行かないと尿道付近の細菌の進入を流される前に許してしまうことにもなります。

 

 
今後更に症状は悪化することはありますか?

 

  尿の通り道である腎臓、膀胱、尿道に細菌感染を起こしたものが尿路感染症ですが、主に肛門周辺の様々な細菌が尿道から入って炎症を起こしています。ただ、さらに進行すると尿管を逆のぼり腎臓にまで感染による炎症が進んで腎盂腎炎を引き起こし、この場合だと腰痛や高熱などの症状も現れることもあります。男性よりも尿道が短い女性の方がかかりやすい病気です。ちなみに、普段から定期的に水分は取っていますか?

 

 
水分摂取は特に意識してませんでした。

 

  特に、パースの暑い夏は汗で水分が奪われるので意識的に水分を取る必要があります。また、他の原因としてセックスの後、特に女性はその行為により細菌が中に押し込まれたために感染を起こすことも多いようです。

 

 
では、治療方法はどのようなものがありますか?

 

  治療は、抗生物質の服用(3~5日間)で簡単にできます。今後の予防策として、1日1.5~2リットルの水分を取り、定期的に排尿して尿により細菌を流し去るようにしてください。そして、排尿を長時間我慢することなく定期的にトイレに行き、セックスの後は15分以内に排尿する。そして、排便後は前から後ろに拭くことも心がけましょう。それでは、お医者さんの診断を受けて、更にアドバイスをもらいましょう。

 

  では、なやみちゃん、通訳を致しますのでお医者さんに診てもらうため、一緒に診察室へ行きましょう。

 

【情報提供】
日本語医療センター
予約から診察、そして診察後のサポートも全て日本人スタッフが対応。医師の診察には日本人通訳が付き添い、日本語で安心して受診できる。海外旅行傷害保険加入者は医療費、通訳、薬や検査などの費用を全てキャッシュレスで受けられる(但し保険適応外ケースもあり)。

パース 日本語フリーダイヤル(予約):1800-777-313 
電話:08 9486 4733 
一般診察予約受付時間:月~金曜日8am~17pm 土曜日9am~12pm
住所:Level 1, 713 Hay St. Perth WA 6000 (Perth Medical Centre内) 
ウェブサイト:www.nihongoiryocentre.com.au







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