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【パースエクスプレス・マガジン】南極観測船『しらせ』安全な航海を心から祈り旗を振る


有志が旗を振り、南極観測船のフリーマントルへの無事到着を祝い、また南極へ向けての安全な航海を祈った。

11月12日に東京の晴海を出港した南極観測船『しらせ(海上自衛隊砕氷艦、乗員約180人)』は、同月27日の午前9時30分に寄港地のフリーマントルに入港した。そして12月2日、午前10時にフリーマントルを出港したが、その両日にフリーマントルの「サウス・モール灯台(South Mole Lighthouse)」下から日豪の国旗を振り、有志が南極観測船を出迎え、見送った。

情報・写真提供:パース日本クラブ/南極観測船隊員


「しらせ」の船上から隊員が手を降る。

南極観測船のフリーマントル寄港は1965年まで遡る。1962年の第6次南極観測までは初代南極観測船「宗谷」で行っていたが、それ以降一時中断し、1965年に再開する。その際、第7次南極観測隊を乗せた2代目南極観測船「ふじ」からフリーマントルに燃料や食料の補給などの目的で寄港するようになる。それ以来ほぼ毎年、南極観測船はフリーマントルに寄港しているが、その南極観測船の安全な航海を祈り、応援するという意味でフリーマントルへの入港時と南極に向けて出港する際にパースの有志達が日豪の国旗を振るといった一つの行事が長年行われてきた。2019年の今年の第61次南極観測隊を乗せた4代目南極観測船「しらせ」にも、同じように出迎えと見送りの旗が振られた。

この“旗振り”は、パース日本クラブ会員で、2018年に旭日単光章叙勲受章の賀陽敬真氏が1975年頃に始めたのが最初と言われている。それ以来、主にパース日本クラブ主導でパース日本人学校や民間の日豪関連業者、「しらせ」への物資提供会社や日豪のカルチャー関連の同好会の有志達で行われている。日本を離れフリーマントルに無事到着し、そして南極への安全な航海への祈りと応援する目的で毎年行われている。


船上から撮影した旗を振る有志たち。







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