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【パースエクスプレス・マガジン】パースの鹿児島公園で桜の植樹式開催


『考えるポーの会』発起人のボナルドー睦子氏、在パース日本国総領館鈴木徹総領事、バーズウッドパーク・ジェネラルマネージャー・リンダ・カット氏(写真左から)。

「2011年の東日本大震災の被災地、犠牲者をここパースの地から桜の花とともに悼む場所を作りたい」と想い、パースのボランティアグループ『考えるポーの会』が発起人となり、長年の念願であった桜の植樹式が行なわれた。

 
情報/写真提供:考えるポーの会
 
11月21日、パース市街地から南東に車で10分のBurswoodにあるBurswood Park内の『Kagoshima Park(鹿児島公園)』にパースのボランティアグループ『考えるポーの会』が主催して、2011年の東日本大震災の被災地、犠牲者を悼むために桜の植樹式が行われた。
 
植樹式には、在パース日本国総領事館の鈴木徹総領事、Burswood Parkのジェネラルマネージャー、リンダ・カット氏、『考えるポーの会』のメンバーなどの来賓や関係者が訪れ、西オーストラリア交響楽団のチェリストの小松茂氏やピアニストの落合浩美氏の演奏、またパースの合唱団『クワイアさくら』による合唱なども式に華を添えた。
 
『考えるポーの会』は、2011年の東日本大震災の際に、パースからでも何かお手伝いができないかという目的で、その当時在パース日本国総領事館の石川達雄総領事の故石川利枝子夫人の協力を経て結成されたボランティアグループで、以前は毎年、宮城県のボランティアグループに寄付金を送っていた。今回、ここパースでも被災地のことを想い、犠牲者への祈りを捧げられる場所にぜひ桜の木を植えたいという長年の念願が叶い、植樹式への運びとなった。
 
気候が日本とは違うパースでは、日本産の園芸品種の桜“ソメイヨシノ”は育たず、温かい気候にあった桜“Prunus Blireana”を今回は植えることになり、枝振りや色も多少異なるが、パースの気候にあった桜ということで、今回の植樹式では6本植えられた。また来年2020 年の雨の多い寒い時期となる3、4 月頃には更に20 本の植樹を予定している。
 
『考えるポーの会』の発起人のボナルドー睦子氏は「宮城で失った尊い命を思い、遠く離れたオーストラリアで犠牲者を忘れていないことの祈りと、残された人たちに希望を持って生きていかれるように願いたいと思っています。その想いを寄せて、心が和んでくださいましたら嬉しいです。鹿児島公園にお越しいただいて、ぜひ桜の花見をして頂きたいと思っております」と想いを語った。
 


BurswoodにあるBurswood Park内の『Kagoshima Park(鹿児島公園)』での植樹式の模様。


植樹式記念碑。


西オーストラリア交響楽団のチェリストの小松茂氏と、ピアニストの落合浩美氏の演奏。


パースの合唱団『クワイアさくら』による合唱。


植樹式の参列者による記念撮影。


パースのボランティアグループ『考えるポーの会』のメンバーたち。


植樹式に参列した来賓や関係者たち。

【考えるポーの会】東日本大震災の被災地や犠牲者の方たちにパースから支援を行おうと結成されたボランティアグループ。発起人は、パースを拠点に活躍する組み絵アーティストのボナルドー睦子氏。

 

【鹿児島公園(Kagoshima Park)】1974年、パース市と鹿児島市が姉妹都市盟約。様々な交流がなされる中、Burswood(バーズウッド)のBurswood Park内に“鹿児島公園”と名付けられた公園が作られ、鹿児島市長も訪れている。ウェブサイト:https://www.burswoodpark.wa.gov.au







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