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【パースエクスプレス・マガジン】第37回 衝撃は、重いものだった。

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【前回までのあらすじ】
沢田百々子、45歳。拉致された百々子の車は正平の運転で動き出す。周囲にはパトカー9台と20人以上の警察官が包囲する。その車に突如、何かが飛び出してきた。

 


 
第48走者
夫婦
 
衝撃は、重いものだった。車のスピードがそこまで出ていなかったので、点ではなく面で当たったからかもしれない。
 
反射的にブレーキを踏んだ正平の目には何が写っていたんだろうか。
 
Risaが空を舞った。
 
正平の妻、Risa。今から15年前、ロサンゼルスで百々子に出会う。その頃、Risaの紹介で百子は正平とも出会った。その後、百々子はパースへ移り住む。正平はその百々子を追いかけ、事件へと発展した。
 
もし百々子が15年ぶりにロサンゼルスに戻らなければ、今回のこの事態は起こらなかったかもしれない。Risaと正平はアメリカで普通の生活を送っていたのかもしれない。ただ、あの頃のことが正平を突き動かした。
 
包囲網の中の車で、Risaは正平を殺そうとした。自分の夫を殺そうとした。結果的に殺すことはできず、Risaは車外へ警察官によって引きずり出された。
 
Risaにとっての正平は、誰だったんだろう。夫婦となり、将来を一緒に歩もうとした人なのか。自分の友達にストーカー行為をし、刑期を終えた後、身も心も寄り添い、心を許したRisa。正平がパースに旅立つ前からRisaの心は正平に向いていた。だが、その後の全ての正平を受け入れ、夫婦となった。
 
今回も、Risaは正平を何度も思い止まらせようとした。しかし、一向に聞く耳をもたない正平。ならば、正平は自分の手でと覚悟を決め、リュックサックに拳銃を忍ばせた。拳銃の引き金を引くタイミングは十分あった。でも、引かなかったRisa。夫を自分の手で殺めることはできた。でも、しなかった。
 
夫の正平が恋焦がれた百々子にストーカー行為を働き、その百々子を乗せ、ハンドルを握る正平の車に身を投げたRisa。
 
夫婦とは何なんだろう。異形の夫婦が幼少期の正平に絶大な影響を与えた。当然、正平という人間の人格形勢はその夫婦からのものだと言っても過言ではない。
 
実際、正平には空を舞う自分の妻、Risaが目に映っていた。だが、それは本当にRisaだったのだろうか。その姿は自分を育てた夫婦、自分の妻であるRisaとの夫婦という、“夫婦の形”が目に移っていたのかもしれない。
 
夫婦とは何なんだろうか…。

 

第49走者へ続く

 
 
 

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