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パースエクスプレスVol.227 2016年12月号

●「パースで屋台村を作りたい」下川 純一さんのある日

日本では飲食業に携わり、自身のお店も開店・経営させた経験をもつ下川さん。海外への憧れもあり、ワーキングホリデーでパースに来るも、同じ志を持ったハウスメートと出会う。そんな折、シェアハウスの近所の公園で日本食のフードトラックを目にし、自分たちにも同じように日本の“味”
オーストラリアに広められないかと模索。そして、知恵を出し合いながら“氷屋台”にいき着いた。構想4ヶ月、11月20日の日曜日※にマーケットに初出店を果たす。商品の改良や出店機会の増大を視野に「日本の味“かき氷”をいろいろな国の人に食べてもらいたい」と話す下川さんの1日を紹介します。※毎週日曜日のみ開催のVic Park Farmers Market(12月25日、1月1日・8日はお休み)

下川 純一さん
下川 純一さん

(しもかわ じゅんいち)

32歳

到着
6:00 am
マーケット会場に到着。お店の道具や機材を搬入する下川さん。「出店のライセンスは役所で取得しました。最初、許可申請と聞くと難しいのかと思いましたが、やってみたらお役所の人たちも協力的でした」
仕込み
6:30 am
開店1時間30分前。季節、コスト、出店の際のルールなどを考慮して、“かき氷”を日本の味として選択。4ヶ月間の構想中、“作っては試食”を何度も繰り返し、お腹を冷やしたことは数え切れないほど。

開店直前
7:30 pm
開店直前。氷からシロップ、具材、お店の飾り付けまで、全てが手作り。「食文化や言葉の違いで得る経験はかけがえのないもので、自分の経験値を上げることができていると思います」と話す下川さん。

開店
8:00 pm
構想から実現まで一緒に歩み続けてきたハウスメートの中嶋さんと、開店を迎える。「まだ始まったばかりで、お客さんもそこまで多くはありません。ただ、そんな中でも、“美味しい!”と言ってくれたお客さんの笑顔は最高です!お代を頂き忘れるぐらいです」と話す下川さん。

かき氷
世界で唯一つと自負する“ストロベリー&アップルかき氷。

フルーツ
2:00 pm
帰宅して、中嶋さんと反省会を含めて、次回に向けての準備をする。「買出しは全て自分でやって、食材は新鮮なものしか使いません。レモン一つとっても匂いを嗅ぎわけ、買うようにしています」
反省会
かき氷の盛り付けにも研究を重ね、何度も何度も試作品を作る下川さん。

交流会
6:00 pm
日本では「世界出店」が目標だった下川さんは、氷屋台でまずは夢を叶えた。一方、中嶋さんは、“焼きそば”での出店も構想に入れており、それを実現するため下川さんと平行して、行動に移している。「実際にリクエストをもらって、その家に行って、焼きそばを作って振舞います。焼きそばも日本の味。まだ、文化交流レベルですが、将来、ビジネスベースになればと思っています」そして、「更にその先は、パースで屋台村を作り、本当の日本の味を多くの人に知ってもらいたいです」と話す下川さんの1日でした。