Japan Australia Information Link Media パースエクスプレス

パースエクスプレスVol.206 2015年3月号

●「オーストラリア発のジュエリー・ブランドを創りたい」
大窪 裕之さんのある日

イギリスの大学でジュエリー・デザインを学び、卒業後、ギリシャでジュエリー・デザイナーとして働いた。そして、新天地を求め、オーストラリアへ。「ジュエリーのデザイナーだった母親やジュエリー加工業を営む父親の影響を受け、小さい頃からジュエリーが身近な存在でした」と話す大窪さんは、パースで現在、主に日本の顧客からの受注でジュエリーをデザインする。一方、日本食レストランでシェフとして働き、「“見て驚く”のと、“食べて驚く”という点では、自分のデザイン業と飲食業は似ていると思います」と語る大窪さんの1日を紹介します。
大窪 裕之さん
大窪 裕之さん
(おおくぼ ひろゆき)
32歳

ブラジル人とザンビア人のお友達
0:00pm
ジュエリーは、コンピュータを使ってデザインする。お客さんからのオーダーで、世界でたった一つのジュエリーを創る大窪さん。
自然が大好きで、青い空に蒼い海、白い砂浜はパースの魅力
今までデザインしたジュエリーと、そのデザイン画。「当然、お客さん本位でデザインしますが、例えば、指輪ならそのお客さんの指の長さや太さ、そして体型まで全てを考慮して創ります」

出勤後、お店の開店準備をする大窪さん
4:00pm
出勤後、お店の開店準備をする大窪さん。
オーダーに忙しく対応する大窪さん
5:30pm
開店と同時にオーダーに忙しく対応する大窪さんは、「料理の盛り付けは、ジュエリーのデザインに通ずるところがあるかもしれませんね。お皿の形状や料理の色、盛り付けた時のバランスは、いつも大切にしています」


“木の温もり”をコンセプトに作ったランプシェード “木の温もり”をコンセプトに作ったランプシェード
勤め先の店主の要望で、店内が新装工事の間、ランプシェードを作った。制作期間は約50日間。“木の温もり”をコンセプトに素材の竹は、日本から輸入して作った。「こぼれる光をイメージしながら作りました。1日16時間も制作に費やしたりと、大変ではありましたが、やはりモノ創りは面白いです」

出勤後、お店の開店準備をする大窪さん
9:00pm
「ジュエリーのデザインでは想像しているモノが形になる様が楽しいですが、料理もお客さんにお出しするものが自分で望んでいたものとなった時は、さすがに嬉しいですね」
英語とフランス語、日本語の3ヵ国語で会話することも
0:30am
「白いキャンパスがお皿だとしたら、一度盛り付けたらやり直しは利かないので、料理はジュエリーの加工より難しいかもしれませんね」と話す大窪さんは、帰宅後、夕食も自分で料理する。

ガールフレンドと遅い食事を摂りながら、団欒の時間 1:00am
料理した後は、ガールフレンドと遅い食事を摂りながら、団欒の時間を楽しむ。そして「将来は“世界を代表するオーストラリア発のジュエリー・ブランドを創りたい”と思っています。自分にプレッシャーをかける意味でも、大きくいきたいですね。コンセプトは、パースの蒼い海やそこに差し込む光、珊瑚礁などを使ってデザインしたいと考えています」と話す大窪さんの1日でした。