Vol.234/2017/07
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現在行われている2018ロシアW杯最終予選もいよいよ佳境を迎えています。前節まで順位表のトップを走っていた日本代表はアウェーでイラクと引き分け、ホームでサウジアラビア代表に勝利したオーストラリア代表との勝ち点差が1に迫まり、サウジアラビア代表を含めた三つ巴にてつばぜり合いになっています。
次節は、オーストラリア代表と日本代表が日本で直接対決!サウジアラビア代表は、アウェーにてUAEと対戦します。この結果いかんでは、両国とも最終節へ向けた戦略が大きく変わることでしょう。
日本代表は、オーストラリア代表にホームで勝利できればグループ2位以内が確定します。しかし、引き分けや負けてしまうと最終節アウェーでのサウジアラビア代表戦に全てを賭けるしかなくなってしまいます。オーストラリア代表は、最終節ホームでタイ代表戦を残しており、余程のことがない限り勝利を収めるでしょう。現状は、オーストラリア代表の方がメンタル的には“楽”と言えます。どんな内容であろうが勝利を目指す日本代表に対して、オーストラリア代表は引き分けでも充分な状況です。追い込まれているのは、ホーム側の日本代表でしょう。
この場合、日本代表はある程度引いて守ってくることが予想されるオーストラリア代表の屈強な守備をかいくぐり、なんとか点を取らなくてはなりません。日本代表はホームでありながらリスクを冒さなければならないのです。元々パワープレイ系が得意でない日本代表がどの様なスタイルを披露するのか、不安であり、また楽しみであります。追い込まれた窮鼠(きゅうそう)がどの様に猫を噛むのか(笑)。
ついつい力が入って、恒例の質問が遅くなりました。今回は、オーストラリア代表と日本代表のW杯予選対戦成績について質問します。本誌Vol.200(2014年9月号)の「第2回 オーストラリア代表と日本代表」で過去の対戦結果はすでに発表(本誌ウェブサイトの当コーナーを参照)し、そこでも一部紹介していますが、W杯予選対戦成績はどちらに軍配が上がっているでしょうか。
【Q】オーストラリア代表と日本代表のW杯予選の試合は何試合行われて、どちらが何勝何敗でしょうか?
【A】7試合行われて、オーストラリアの2勝0敗5引き分けでした。
まず、集客において固定客の確保は絶対条件です。シーズンチケットがどれだけ捌けたかによって固定客がどのぐらいいるのか把握できますが、平均観客数が横這いか、微減している両リーグはシーズンチケットホルダー以外の集客が重要な課題となっています。
では、なぜ観客数が伸び悩んでいるのか?つまり、シーズンチケットホルダー以外の観客数が伸び悩んでいる理由は何なのか、考えてみました。以下のような理由が挙げられるでしょう。
・お金を払ってでも観たい選手がいない。
・スタジアムまでのアクセスが不便。
・チケットの値段が高い。
・ひとりで見に行くのは嫌だ。他に一緒に観に行く人がいない。
・試合が行われる時間帯が自分の時間と合わない。
・観戦に行った人だけが味わえる特別感が少ない。
それでは、その状況を踏まえて、両リーグがどのような工夫を行っているか紹介します。
<オーストラリア代表と日本代表のW杯予選対戦成績>
●1969年10月10日 1970年メキシコW杯予選
オーストラリア 3‐1 日本(会場:韓国・ソウル)
●1969年10月16日 1970年メキシコW杯予選
オーストラリア 1‐1 日本(会場:韓国・ソウル)
●2009年2月11日 2010年南アフリカW杯予選
オーストラリア 0‐0 日本(会場:横浜)
●2009年6月17日 2010年南アフリカW杯予選
オーストラリア 2‐1 日本(会場:メルボルン)
●2012年6月12日 2014年ブラジルW杯予選
オーストラリア 1‐1 日本(会場:ブリスベン)
●2013年6月4日 2014年ブラジルW杯予選
オーストラリア 1‐1 日本(会場:埼玉)
●2016年10月11日 2018年ロシアW杯予選
オーストラリア 1‐1 日本(会場:メルボルン)
答えの通り、日本代表はオーストラリア代表にW杯予選で勝利をしたことがありません。日本代表にとってはありがたくないジンクスとなりそうですが、是非、これを払拭してほしいものです。苦手意識があるわけではないのでしょうが、実績が示している通り、勝つのが難しい相手であり、今後もこの関係性は変わらないでしょう。ただ、もし“サッカーの神様”がいるのであれば、今回は日本代表に勝利を譲ってくれないかなと本気で思っています。
正直、筆者は今回の『8・31』は日本代表に勝利を、オーストラリア代表は最終節でタイ代表に大勝し、日本代表とオーストラリア代表のワンツーフィニッシュを決めてもらえないかと妄想しております。なお、筆者が日本代表を応援しているのは、当然執筆を通じてオーストラリアという国に敬愛を感じ、オーストラリア代表も応援している立場でもあり、今回は日本代表ファンとしての立場で「戯言(たわごと)」らせて頂きましたが、本心は両国がなんとか仲良く出場を決めてほしいと思っている次第です。
最後に、おかげさまで本連載三周年を迎えることができました。読者の皆様、及び本誌パースエクスプレスに関わる全ての方々のお陰です。今後もよろしくお願いします!