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日本発豪州行き 蹴球戯言
Vol.228/2017/01

第30回「オーストラリアと日本の2017年 」


  新年あけましておめでとうございます。年末年始、皆様どう過ごされましたか?筆者は、例年通りテレビにてスポーツ観戦三昧でした。
さて、オーストラリアも日本も新たなカレンダーになりましたが、本年も両国のサッカー界にとって重要な局面が多数あります。それでは恒例の質問です。

【Q】両国において、2017年のサッカー・カレンダーの中で最も重要な局面は、いつだと思いますか?

【A】まずは、カレンダー(A代表はW杯最終予選最終戦まで)を確認してみましょう。

 

【オーストラリア】
『A代表』の主な試合予定
3月23日W杯最終予選イラク代表戦         (アウェイ)
3月28日W杯最終予選UAE代表戦          (ホーム)
6月 8日W杯最終予選サウジアラビア代表戦     (ホーム)
6月19日コンフェデレーションズカップドイツ代表戦(開催国:ロシア)
6月22日コンフェデレーションズカップアフリカ王者戦(開催国:ロシア)
6月25日コンフェデレーションズカップチリ代表戦(開催国:ロシア)
8月31日W杯最終予選日本代表戦          (アウェイ)
9月 5日W杯最終予選タイ代表戦          (ホーム)
『クラブ』の主な試合予定
リーグ戦     〜4月16日第27節
ファイナルシリーズ 4月21日〜(予定)
『AFC Champions League(ACL)』
1月24日開幕〜11月25日閉幕
<出場チーム>
アデレード・ユナイテッド/ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ
(1月31日の予選2回戦にブリスベン・ロアーが出場)

【日本】
『A代表・U20代表・U17代表』の主な試合予定
3月23日W杯最終予選UAE代表戦     (アウェイ)
3月28日W杯最終予選タイ代表戦     (ホーム)
6月13日W杯最終予選イラク代表戦     (アウェイ)
8月31日W杯最終予選オーストラリア代表戦(ホーム)
9月 5日W杯最終予選サウジアラビア代表戦(アウェイ)
U-20 W杯(開催国:韓国)  5月20日から開幕
U-17 W杯(開催国:インド)10月 6日から開幕
『クラブ』の主な試合予定
リーグ戦 2月25日開幕〜12月2日第34節閉幕
『AFC Champions League(ACL)』
1月24日開幕〜11月25日閉幕
<出場チーム>
鹿島アントラーズ/浦和レッドダイヤモンズ/川崎フロンターレ
(2月7日のプレーオフラウンドにガンバ大阪が出場)

 さて、“何”にプライオリティを置くかによってカレンダーの重要度は変わりますが、筆者は両国のサッカー界にとって来年に控えているFIFA W杯ロシア大会にA代表が出場できるか否か?が、最も重要な局面だと考えております。最終予選で同じグループにいる両国の対戦がある8月31日、埼玉スタジアムでの試合結果で出場できるか否かに直結するのではないかと思っています。しかし“8・31”に至る両国のカレンダーには違いがあり、大きな相違はオーストラリア代表がアジアチャンピオンとしてコンフェデレーションズカップに参加することです。

 6月の公式戦の後、真剣勝負の場がない日本代表(現時点でです。必ず親善試合を協会が仕込んでくると思います)に比べ、強国との対戦を経験するオーストラリア代表ですが、何か上積みをできるのか?それとも疲労を重ねるだけなのか?といった考えもあります。しかし、それ以前にオーストラリア代表がコンフェデレーションズカップ前にW杯本大会出場を決めることが重要だと思います。コンフェデレーションズカップは、本大会に向けたテストマッチと捉えた方が良さそうです。そう考えるとオーストラリアにとって、6月8日のサウジアラビア代表戦が最も重要な局面と言えるかもしれません。

 一方、日本代表は毎回世界最速で予選突破をし続けてきましたが、今回は最終節まで持ち越しそうな気がしています。徐々に世代交代を進め、2017年の日本代表のメンバーは昨年とは大きく様変わりすることでしょう。また、アンダー世代のW杯が控えており、その大会での活躍如何では、飛び級でA代表招集なんてこともあるかもしれません。

 しかし…、カレンダーの重要度からだと世界のサッカー・カレンダーは毎年何かしらの大きなイベントを行い、世界のサッカーファンに刺激を与え続けている現状、毎年いつでもファンにとっては気の抜けないカレンダーとなっています。

 結果的に両国にとってカレンダーのタイミングの違いはありますが、A代表の試合が最重要な局面を迎えることは間違いないでしょう。加えて、筆者は代表の重要度を理解しつつも、クラブの飛躍。特にACLでの両国クラブの復権を切に期待しています。
 連載を始めて3回目の年越しをすることができました。本年も引き続きよろしくお願いいたします!