本誌好評連載中・育児コラム筆者

オレ様親父のプロポーズ
「オレ様はこう して乗り越えた」

 オレ様とカミサンの出会いは、至極ノーマルで友人からの紹介。仲間同士で会っているうちに親しくなっていったんだけど、実は最初はオレ様の方は特別な意識を持っていなかったけど、カミサンは最初からオレを気に入っていたらしい(自慢じゃないぞ、事実だ)。

 オレ様としては「キスをすること」(と言っても、軽くチュッっていうやつではなく、情熱のこもったそれなりにディープなもの)は、意思表示の一つだし、きっとそれは相手にも伝わっていたと思うから、特別付き合いを始める際に何かをしたわけではない。お互いに泊まりに行ったりすれば、もちろん立派なパートナーだ。それでも、彼女からヤキモチを妬かれた時には「ああ、もう1対1の関係なんだな」と自覚して、それからヤキモチを妬かれるようなことはしなくなった。結婚のきっかけとなったのは、オレ様が日本に帰国することになった時。「私はどうしたらいいの?」という話題になり2人で話し合った結果、彼女が日本に来て一緒に暮らし、2年間、2人が問題なく過ごすことができたなら結婚しよう、ということに決めた。そして、問題がなかったから、結婚したという感じなので、特別なプロポーズはなかったんだな。

 国籍の違いを気にすることはないが、努めて理解をしようという気持ちを持つことは必要だと思う。日本人同士の夫婦はどうだか知らないが、オレ様達の場合は夫婦といっても独立した個人同士の間柄で、いわばチームメイトのような感覚。もちろん自分の言いたいことがうまく表現できなくてもどかしい時もあるが、考え方の違いはとにかく話し合って解決する。話し合いが成り立たない関係は、やはり長くは続かないと思うな。しかし、オレ様的にもいろいろと努力はしたぞ。例えば、日本人は自分の気持ちをあまり多くは表現しないが、オーストラリア人の彼女としては、それじゃ物足りない。彼女のどんなところをどれだけホメたらいいのか、どんな風にエスコートをしたらいいのか、周りを見ながら覚えたものだ。今でも、「国籍が違うから常識がなくても仕方がない」なんてお互いの親戚には思われたくないから、お互いにいろいろと教えあって問題がないことをアピールする努力もする。それは、日本人同士でも親戚同士の付き合いというのは大切なのと同じことだな。

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 今回は「国境を越えた恋愛術」というテーマなので、パースエクスプレス編集部が誇るバリバリ地元オーストラリア人男性のお2人に、パースでの恋愛世渡り術を伺ってみたいと思います。最初にお断りしておきますが、これはあくまでも星の数ほどいる男性の中の、たかが2人の意見に過ぎませんので、あくまでも参考ということで・・・。

A:「たかがって何や、たかがって!」
B:「まあ、オレたちの存在ってそんなもの」
 あぁ、もうこれで誰が誰だか分かってしまいそうなものですが、そんなことはお構いなしに話を進めましょう。まず、恋愛の第一歩、大勢のグループの中で相手の気を引きたい時には、どうやって意志表示すればいいんでしょう。
A:「そんなもん、態度で分かるやろ。興味ありそうって態度に出てれば、それで立派な意志表示や」

B:「目を見れば分かるよな」

 目、ですか?
B:「そう、目の雰囲気で興味があるのか、ただの友達程度なのか、分かりそうなもんでしょ」  
(そんなもんかなー???)はぁ。難しいもんですね。具体的に言葉で言うとしたら?

A:「I like you. でええやんか」

B:「I love you. って言うのは、やっぱり勇気がいるよな。最初の段階では、ちょっとシリアス過ぎる」
 なるほど。
A:「それにしても日本人は、なかなか感情を表現しないから、分かりにくいな」
B:「オーストラリア人なら、ストレートに言うからね」
 日本人はシャイだって言いますからね。

A:「でもな、シャイっていうのは魅力的じゃないぞ!」

B:「そうだな、別にシャイだからってかわいいとは思わないなあ」
 どんなことをきっかけに、お互いの気持ちを確認すればいいんでしょう。
A:「人にもよるやろ。でも、キスをしたら、お互い好きって言ってるようなもんだな」
B:「セックスすれば、もう確認したも同然って言えるかな」
 それでも女の子は、言葉で言われないと不安になるもんじゃないのでしょうか。
A:「だから、そんなん自然に分かるって」
 えぇーそうですかねぇ??? じゃあ、具体的に相手に気持ちを聞くには、何て言えばいいでしょう?

A: 「そうやな。What do you think of me? ってぐらいでいいんやないか?どっちかっていうと、女が男に聞く時に使うような言い回しだけどな。ちょいと皮肉っぽく言うならAre you using me? とも聞けるぞ(笑)。“ただ寝るだけの相手なの?”みたいな感じだな」

B:「それは、なかなか言うのは勇気がいるだろうなー」
 確かにシャイな日本人にはそれは言いにくい。他に何かいい言い回しはないですか?

B:「We,re going out, aren,t we? とも言えるだろうな。あとはWhat am I to you? (私ってあなたの何?)」

 付き合っているのか、いないのか微妙な時は?

B:「How do you feel about me? (私たち付き合っているんだよね?)っていうのが定番じゃない?」

 逆に、お断りをしたい時には何て言ったらいいでしょう。

A:「シビれる質問やな。 I,m sorry, I don,t like you in that way. とかI,m not comfortable with you making advances on me. それからI,m not interested なら、失礼ないやろ」

 そんなことを言われた日には、男としては?
A&B:「Oh well, too bad.」
・・・ありがとうございました。

 
 次に別室には、女性スタッフの代表お1人をお迎えしております。女性の立場からもご意見を伺ってみましょう。男性陣は、付き合い始めれば、お互い自然に分かるもんだとおっしゃっていましたが、そんなものですか?

「そんなコト、言わなきゃ分かるワケないじゃないの!」
 あらら(男性と女性の考え方が違うのは、万国共通のようです)。付き合っているんだか、ないんだか分からない時は、どうするんですか?
「私はストレートな性格だから、直に聞くわよ。2週間は待てないわね。ヤキモキするのは時間がもったいないわ」
 そんな時は何て聞くんですか?

「そうね、さっき彼らが言ったWe,re going out, aren,t we? は使いやすいわね。それから、What is the relationship? とか、もっとストレートに言うなら What,s going on between us!?なんてね」

 なるほど。じゃあ、ちょっと戻って、そこにまで持ち込むためには、どんな風にアプローチしていけばいいでしょう。

「とにかく be friendlyになることね 」

話題は、職場で会った相手なら仕事のこと、学校で会ったなら勉強のこと。それから、映画にでも一緒に行ければ、さらに付き合いは一歩前進するじゃない」
 そこに持ち込むまでが、壁は高く道は果てしなく遠い。
「そうね、まずは、I really want to see “Matrix”. ってけしかけてみるのはどう?この時、映画のチョイスは重要よ。男の子にラブロマンスを観ようって言ったって、相手はシラけちゃうじゃない。MatrixとかX-Menとか、2人でエキサイティングできるものを選ぶのがコツよ」
 なるほど。自分が観たいものは二の次ですね。

「当たり前じゃないの。そうすれば、向こうが、Oh, I want to see that too. って来るでしょう。そうしたら、 Why don,t we go to see it together? ってなるわけよ」

 なるほどー♪

「応用編で、あそこのカフェはいいらしいわよ、とか、いいランチのレストランがあるわ、とか。私のおすすめは、パ−ス動物園ね」

 動物園?

「そうよ。静かだし、のんびりできるし、緑は多いし、2人で歩く時間が長い。あとは、レンタルのスクーターを借りてみるとか、ホース・ライディングに行ってみるとか。 ちょっとだけ、いつもと違うものを提案してみるのが、ポイントね」

 なるほど、パースならではのアプローチですが、女の子の方でもいろいろと努力しているんですね。
「もちろんよ!」

 

 
 
 
 

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