Japan Australia Information Link Media パースエクスプレス

パースエクスプレスVol.207 2015年4月号

≫ パースでWestern Sydney Wanderersの日本人2選手が攻守で躍動


 社 会
 

パースでWestern Sydney Wanderersの
日本人2選手が攻守で躍動

シドニーから西に約30kmのParramattaに本拠地を置くオーストラリアのサッカーAリーグ「Western Sydney Wanderers FC」は、今年でリーグ加盟3シーズン目となる。加入初年度にリーグ1位を飾り、一気に強豪チームへとのし上がり、アジアのクラブ王者を決める2014年のAFC CHAMPIONS LEAGUE 2014(ACL/アジアチャンピオンズリーグ)では、オーストラリアのクラブチーム初のチャンピオンに輝く。また、2015年のACLでは、5勝1負(4月9日現在)でグループ順位は2位と健闘中。そのACLに照準を当て、2015年1月にJリーグの川崎フロンターレから田中裕介選手と、サンフレッチェ広島の高萩洋次郎選手が同チームに完全移籍した。


01

田中選手と高萩選手はWanderersの即戦力としてAリーグシーズン途中での移籍となったが、移籍後初の試合となる対Melbourne City戦(Round 15)にて、田中選手は初出場でフル出場、また高萩選手はわずか開始5分に初得点を決めるなど、両選手共に期待に応えた。しかし、今シーズンのAリーグでは、24試合中3勝15敗(4月9日現在)と成績は振るわないWanderers。Round 23のパースグローリー戦後に両選手に話を伺った。


03

——まずは、今日の試合について、お聞かせください。
高萩選手:勝ちたかったですね、単純に。
田中選手:後半のもったいない失点が足を引っ張ってしまったかなと思います。

——高萩選手、今日の試合、随所に良いパスを出されていましたね。
高萩選手:そこを自分がしっかり出していかないと、このチームはチャンスを作れないと思っているので。(自分のパス)がゴールにつながるのが一番ですが、今日はできなかったので、もっと多くのチャンスを作れるようにしたいと思っています。

——オーストラリアに来られて2ヶ月が経ちましたが…。
田中選手:生活はばっちり、慣れましたね。
高萩選手:楽しんでいます。

——言葉はどうですか?
田中選手:まだまだですね。勉強中です。
高萩選手:サッカー用語に関しては共通しているものもあるので、ある程度理解できますが、日常生活でのコミュニケーションを更に取れれば、もっともっと楽しく生活できるかなと思います。

田中裕介選手

——オーストラリアのサッカーについて、こちらに来る前との印象は変わりましたか?
田中選手:(体格が)大きいし、早いですね。フィジカル的に優れていると思います。最近は、相手選手の当たりとかにも慣れてきましたが…。

——日本代表の新監督、ハリルホジッチ氏の最初の日本代表メンバーに高萩選手は選ばれましたが、お気持ちは?(代表メンバー発表:3月19日/本誌インタビュー:3月28日/ハリルホジッチ体制初戦:3月27日、2戦目:3月31日)
高萩選手:バックアップ・メンバーなので呼ばれることはないと思いますが、(日本サッカー)協会の人たちもAリーグをチェックしてくれているんだと感じたので、しっかりこっちでプレーし続け、今まで以上に頑張り、活躍しなければと思いました。

——2 月25日のAFC第1節で、鹿島アントラーズと対戦しましたが、あの時の心境は?
田中選手:変な感じでしたね。外国のチームの一員としてやるのは…。楽しかったですけど。

——高萩選手はその試合で、1得点1アシストの活躍で、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたが。
高萩選手:こっちに来て、逆に日本のチームには負けたくないと思っていたので、良かったです。しかも、戻った日本の地でできたのも嬉しかったし、家族も観に来ていたので、良い報告ができました。

——最後に日本のファンに一言。
高萩選手:なかなかこちらの試合を観てもらう機会は少ないと思いますが、ACLとかで結果を残せば日本にも情報が届くと思うので、届くように活躍したいと思っています。

——オーストラリアにいる日本の読者に一言。
田中選手:Aリーグには日本人選手は2人だけなので、日本人代表ではないけれど、頑張っていきたいと思います。

03
高萩洋次郎選手

巧みなボールコントロールでゲームメークする
高萩選手。

後方から指示を出す田中選手。

体格の大きい相手選手に身体を張った堅守を見せる
田中選手。

前線の味方選手の動きを見ながら鋭いパスを
連発させる高萩選手。


—トップへ戻る—