パースエクスプレスVol.187 2013年8月号 |
社 会 | ||
厳選された食べ物とワインが |
7月19日〜21日の3日間、Perth Convention and Exhibition Centreにて『GOOD FOOD & WINE SHOW 2013』が開催され、多くの来場客にて会場は賑わった。オーストラリア国内の、厳選された食べ物やワインなどの特産品を中心に各出品者より展示・販売が行われた。また、ニュージーランドやフランス、ドイツなど国外からも出店され、全出店数はなんと150を超えた。
今イベントでの目玉は、国内テレビ番組でもお馴染みの有名シェフたちによる調理のデモンストレーションだったが、手際よく作られる料理の品々は絵画のようでもあった。中でも日本が生んだ大ヒット料理番組「料理の鉄人」のオーストラリアバージョン「Iron Chef Australia」にも過去出演経験のある人気シェフMatt Stone は会場を大いに盛り上げた。また、少人数制の参加型イベントとしてクッキング・ショーやワイン&チーズ講座、フードやワインのテイスティングなども催され、西オーストラリアのマーガレットリバーやスワンバレー産のワインは、来場者から高い評判を得た。
(トップ写真)各ブースには自慢の特産品がずらりと並び来場客の足を止めた。
(右写真上)人気コーナーの一つ、クッキング・ショー。
(右写真中)飛ぶように売れた特産品のいろいろ。
(右写真下左)Matt Stoneシェフによるデモンストレーションの模様。
(右写真下右)GOOD FOOD & WINE SHOW 2013のロゴ。
情報・写真提供:GOOD FOOD & WINE SHOW 2013/DEVAHASDIN
社 会 | ||
在パース日本国総領事 |
7月17日、在パース日本国総領事館公邸にて、石川総領事の離任式が行なわれた。石川総領事は出席者一人一人にしっかりと丁寧に握手した後、お別れの挨拶を述べた。また、来賓として出席したMalcolm McCusker西豪州総督(下写真左)、Kim Hames西豪州副首相兼保健大臣(下写真中央)、Mark McGowan西豪州労働党党首(下写真右)が、石川総領事との公私に渡る思い出や贈る言葉のスピーチを行なった。 |
2年4ヶ月の在任中、精力的に公務をこなし、また多くの行事にて当地西豪州の人々やパースに住む日本人と積極的に交流を図った在パース日本国総領事、石川達雄氏が7月29日に帰国した。本誌記者が、離任式後に伺ったインタビューを紹介する。
取材協力:在パース日本国総領事館
—パースの印象について。
パースに来た時、「この自然環境は素晴らしい」といった印象を最初に受けました。西豪州出身の方で世界に出られ、また戻ってこられた方に今までたくさんお会いしましたが、この自然環境があるから皆さん戻ってこられるのでしょう。恵まれた自然の中でその自然を大事にし、この地での生活に感謝して、西豪州を心から愛しているから、多くの方が戻ってこられているのだと感じました。
—公務の中で、印象に残っていることは。
2011年4月7日に着任し、その2日後に東日本大震災の復興支援チャリティ・イベントに参加させて頂き、西豪州の皆さんから日本へのご支援をたくさん頂戴しました。また、2011年8月の総領事館の移転についても、早く移転先を日本人の皆さんに認知して頂けるよう勤めました。利便性を考えると、以前の所在地よりアクセスが良くなり、窓口自体も大きくなったので今後のサービス向上も図れると思っています。そして2011年11月に、在西豪州領事団が主催した「ワールド・フード・フェスティバル」が西豪州総督邸にて開催され、各国の食事や飲み物が多く来場者に提供されました。各行事では、西豪州の人たちと草の根レベルで接することもでき、とても良い経験をしました。また今後ですが、来年2014年2月に「ジャパン・フェスティバル」というイベントを企画しています。日本人が西豪州社会に貢献できるよう、日本文化をいろいろな方面から紹介する行事になればと考えています。
—行事や式典での石川総領事のスピーチは、参加者を和ませるフレーズがいつも含まれていたのが印象的でした。
オーストラリアはとてもフレンドリーな国で、お互いがファーストネームで呼び合っています。2年4ヶ月の在任中、そろそろ私もファーストネームで呼び合いながら仕事ができればと思っていましたが、残念ながらこの度の離任となってしまいました。ここオーストラリアの“オージー・スピリット”や“アンザック・スピリット”の「a fair go」や「mateship」に私も加えて頂きたいと思い、あのようなスピーチをさせて頂きました。
—今後、西豪州と日本との関係で期待されることは。
西豪州のColin Barnett首相は「西豪州の発展は60年代の日本との関係があったからこそ」とも述べられています。脈々と続いた政治、経済、文化でのつながり、特に経済を中心としたつながりは深く、日本の企業は信頼され、当地企業とプロジェクトを一緒に推進してきました。日本人や日本人の仕事への評価が、長い年月をかけてその関係を培ってきていますが、それも人と人との信頼関係の上に成り立っていることです。パースは多民族社会ですが、今後も先人から受け継いだその信頼を大切にして頂きたいと思います。
—最後に、当地に住む日本人の皆さんへ一言お願いします。
海外に住む日本人が不利益を被ることのないように、また海外にいても日本にいる人たちと同じような権利を行使でき、楽しく生活できるようにするのが、われわれ総領事館の役目だと思っています。窓口に来られる皆さんにはそれぞれ目的があり、困って来られる方もいる中、できることはできる、できないことはできないとしっかり対応させて頂き、引き続き傾聴の精神で対応することが大切だと思っています。今後もぜひ、ご要望やご希望があれば領事館までお聞かせ下さい。
石川 達雄(いしかわ たつお)総領事 略歴