Q:今回の世界大会の感想を聞かせて下さい。
世界大会って、やっぱりお祭り気分もあるので楽しいですよ。あと、今回のパースもそうですが、こういう形でいろいろな国に行くのっていいなと思います。次の大会のスウェーデンにも、今回来ている友人は全員行くって言っていますね。それに大会に来ると、80歳、90歳と、上には上がいるじゃないですか。だから、全然自分なんかまだまだ若輩ものだわって思えるから、元気もらえますよ。今回出会った80代の方なんて、長距離を泳がないとメダルがもらえないと言って4種目も出ていたんです。本当に限りなく上の人がいるから、疲れたとかそんなこと言ってられないんです。本当に良いお手本がたくさんいる、いい環境ですね。
Q:練習はどのようにされたのですか?
今は、今回一緒に大会に来ているコーチに習っています。本格的に習い始めたのは、3年前くらいから。それまでは、毎年タイムが縮んでいたんですけど、だんだんと頭打ちになって、これはもっときちんと教わろうと思って。
Q:お忙しい中で練習をするのは大変ではありませんか?
他のスポーツに比べれば、道具もいらないし気軽ですよ。誰も関わらないし、都会の真ん中でスポーツクラブがあればいいし。それに、その気になれば忙しくても時間って作れるもの。だから、目的を持つことが、やっぱり大切なんですよね。
Q:水泳を通して、体や気持ちに変化はありましたか?
私は元から健康だから、変化があったっていうのは分からないんだけど、今も健康でいられるっていうのは運動しているおかげだと思います。私たちの年代って長生きすると思うし、健康だけは自分で管理するしかないから、自分のできることはやろうと思って。あとは、競技に出てみたら、毎年タイムを縮めたいって思うじゃない。そのために今までやっていなかったストレッチとか筋肉トレーニングをすると、本当にタイムが縮むから、“がんばればまだこの年になっても、多少でも成長する部分があるんだ”と自信を持てるようになりました。もう年だからとか、もうできないとか、いろんなことにネガティブになるけど、そうやって数字で成長しているっていうのが分かると、“まだできるんだったら、がんばれるところまでがんばってみよう”と思えるようになったことが、いろんなことに影響していると思います。
Q:パースに来られたのは初めてということですが、印象はいかがですか?
来る前に、皆がいいところだと言うから、すごく楽しみにしていました。1週間もいないからよくは分からないんだけど、高いビルも少ないですし、落ち着きますね。“これが自然な街だよね”と思います。空が360度見渡せるのって、当たり前のことなんだけど、都会にいると見えないですから。
Q:水泳をする環境はいかがでしたか?
大会のIDカードを持っていると、バスでも電車でも、交通機関が全部無料なのは凄いなと思って。競技場も50メートルプールが3つもあって、その上、水球のプールとシンクロと飛び込み用のプールもありますから、“さすが水泳王国、すごく水泳に力を入れているし、整っているな”と思いました。
Q:今後の芸能活動のご予定を教えて下さい。
この4月に、初エッセイ集「可愛いBa〜Ba」を出版しました。あと、秋には、私がプロディースして、介護をテーマにしたミュージカルをやります。
Q:なぜ、介護に焦点を当てたのですか?
介護って、お年寄りや障害者の方だけでなく、健常者もどう接していいかを知らないと助けてあげられないですよね。いつか自分達も介護される側になるかもしれないし、介護される前にする側のことを知っておくべきだと思って。それに日本では、「介護=覚悟」とか、大変というネガティブなイメージしかないじゃないですか。介護する側も、体を壊すとか、仕事も辞めないといけないとか。そうではなくて、もっと皆が希望を持てる、それぞれが自立して自分たちも楽しめる世の中にしなくちゃいけないんじゃないかなと思って。だから、そんな難しいものではなくて、楽しくミュージカルにして、こういう方法もありますという提案ができればいいですね。これが上手くいったら、ライフワークにできればいいなと思っています。
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