パースエクスプレス誌の読者の皆様。御健勝のことと存じます。
パースに着任して丁度1年、定年を迎え、このたび帰国することになりました。短い当地滞在ではありましたが、多くの在留邦人の皆様に助けられ、楽しく過ごせましたことを改めてこの場を借りて御礼申し上げます。
インドのムンバイからパースに転勤してきて印象深かったのは、パースの街の美しさ、治安の良さでした。他方、不動産や人件費、日常品等の物価の高さには驚かされました。30年前に赴任したメルボルンの生活も決して楽ではなかったのですが、現在も豪州での生活は楽ではないようです。
当地での生活で心和むことは、スワン川の黒鳥家族の成長です。昨年春、モスマンパークの川岸で、黒鳥夫婦に5羽の子供が生まれ、いつまでこの家族が安全に過ごせるかと見守ってきたところ、現在も7羽元気に生活し、雛も親鳥と同じ大きさになり、家族が縦列で泳いでる様はまるで帝国海軍(古すぎる?)の観艦式を見るよう。この後も無事に育ってほしいと願っています。
当地では日本人会、商工会議所のゴルフコンペに参加させてもらい、日本人との良い交流の場になりました。昔は90前後で回れたのですが、今回は足腰が悪く、練習もままならず、当地ではとうとう100を切ることも出来ず、常にブービーメーカーの地位に甘んじておりました。残念でなりませんし、その分、皆様には大変ご迷惑を掛けました。ご容赦願います。
西豪州と我が国の関係は、戦後から関係者のたゆまぬご尽力の結果、現在極めて友好的な関係を享受しておりますが、この関係を維持し、更に発展させていくことが求められております。大変でしょうが、皆様のご健闘とご多幸を願っております。
3月10日付でアイルランド在勤の佐藤虎雄氏が新総領事に発令されました。日豪友好関係の更なる発展を実現するよう、新総領事に対しても私に示されたご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
最後になりましたが、今後とも、西豪州在留邦人のご健康とご多幸を心より祈っております。
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